計画的偶発性を構成する5つの視点のうち、「好奇心」「持続性」「楽観性」「柔軟性」について、お伝えしてきました。
今日はいよいよ最後の視点、「冒険心(リスクテイク)」についてです。
冒険心って言われても・・・。
「冒険心」という言葉から「リスクテイク」という言葉は連想しづらいと思います。
私は「冒険心」をチャレンジという意味で捉えていましたが、違和感を感じたので英語ではどのように表現されているか調べてみました。
調べてみると、「冒険心」は”RISK TAKE”と表現されていることがわかりました。
その結果、「冒険心」の意味することは、「自分に今できることを全力で取り組む」という意味に解釈できると考えるようになりました。
つまり、「やるか、やらないか、迷ったときに自分なりに挑戦すること」だと捉えるようになったのです。
リスクテイクは難しい?
自分のキャリアを振り返るときのポイントは、キャリアの分岐点で自分がどのように考えて行動したか、ということです。
「冒険心(リスクテイク)」という視点でとらえると、「右か左かわからないとき、新境地を切り拓くように、未知なる領域に足を踏み入れた」経験を探ってみると、それを把握することができます。
リスクテイクという言葉の響きから、大きな決断の経験というイメージを持ってしまいますが、必ずしもそうではないと、私は考えます。
会社を選んで入社したときのこと
新しい仕事を任されたときのこと
人事異動で全く畑違いの仕事をすることになったときのこと
前例はないけれども、自分で考えて「こうしたい!」と思って行動したときのこと
自分の身の回りで起こった出来事に、自分の小さな「冒険心(リスクテイク)」が隠れているからです。
迷ったら難しい方を選ぶ
私が転職の決断で迷っていたとき、先輩からこんな話を聞きました。
「迷っているときは、難しい方を選ぶ。郷ひろみさんはそう言っているよ。」
「難しい方を選んだ方が、あとで後悔しないからみたいだよ。」
そのときは、「そんなものかな~」と思っていましたが、今は実感をもって「その通りだ!」と言えます。
「迷ったら、難しい方を選ぶ。」
もう少し、人事的に言うならば、こうなります。
「迷ったら、自分の成長につながる方を選ぶ。」
新しいことに携わっているときは、それが必ずしも自分の成長に直結しているという実感が持てないかもしれません。短期的にプラスになる実感を持てないことが往々にしてあるからです。
しかし、長期的にみるとプラスになっていることがあるものです。
「あのときは意味がないと感じていたけれども、今となっては良い経験だったと思う。」と感じる経験が誰しも持ち合わせていると思います。
「冒険心(リスクテイク)」ということを意識していなくても、新しいことに挑戦し行動すること、そして、そのような経験を積み上げることで自分のキャリアの幅が広がり、奥深くなると、私は考えます。
それゆえに、
「迷ったら、自分の成長につながる方を選ぶ。」
なのです。
まとめ
「冒険心(リスクテイク)」は、「迷ったら、自分の成長につながるかも?」という選択に従って行動することだと、私は解釈しています。
「迷ったら、自分の成長につながる方を選ぶ。」には、行き当たりばったりではなく、自分なりに考えて行動するという行為が存在しています。
つまり、「冒険心(リスクテイク)」は「考えて行動し、自分の成長につなげる」ということにつながると、私は考えるのです。
「冒険心(リスクテイク)」することで、偶然の出来事のように思えることに、自分なりの意味付けをすることができるのではないでしょうか。
自分の経験における「冒険心(リスクテイク)」を見つけてみると、自分のキャリアの分岐点において、自分がなにを大切にしてきたかを見出すことができます。
このことを覚えていただければ幸いです。
本日もお読みいただきありがとうございました。
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【参考記事】
(1)計画的偶発性理論とは??5つの視点とは??
hiratsukacareer.hatenablog.com
(2)計画的偶発性理論の5つの視点:好奇心とは?
hiratsukacareer.hatenablog.com
(3)計画的偶発性理論の5つの視点:持続性とは?
(4)計画的偶発性理論の5つの視点:楽観性とは?
hiratsukacareer.hatenablog.com
(5)計画的偶発性理論の5つの視点:柔軟性とは?