考えがまとまらず、モヤモヤした気持ちのときは、紙とボールペンを手にして、思いついたことを、紙に書き出すことをおススメします。
紙に書き出すことが、じぶんの考えを客観的に捉えることにつながり、じぶんとの対話ができるようになるからです。
「転職しようか、今の会社にとどまろうか」という思いを持つときこそ、試してみる価値があると、私は考えます。
書くことのメリット
書きなぐる、メモする、といったじぶんの考えや思いを手書きすることは、脳を活性化させるというメリットがあると言われています。
私が愛読している『徳本昌広の書評ブログ!毎日90秒でワクワクな人生をつくる』。
2018年6月13日の記事を読み返してみました。
ざっくりですが、2つのメリットがあることに気づきました。
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書くことが癒しにつながる
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書くことが気持ちをポジティブにさせる
1の癒しのメリットは、じぶんにとって負の出来事について、内心で感じたことを書き出すことで、心身の健康状態がよくなり、不安が和らぐという点。
2の気持ちをポジティブにさせるは、じぶんの内心を書き出すことにより、ストレスや不安といった気持ちへの対処法が見えてくるという点。
これらは、テキサス大学オースティン校の教授であるジェームズ・ペネベイカーという社会心理学者の実験によって科学的に証明されたことでもあることがわかりました。
私は、手書きすることは、キャリアの転換期においても、メリットがあると感じていました。
徳本氏のブログから、その効果が科学的に証明されていることを知りました。
あらためて、手書きメソッドの効果を再確認することができました。
問いにこたえることの意味
キャリアの転換期にいる方には、陥りやすい迷いから抜け出す「問い」をお渡ししています。
概要は、つぎのようなものです。
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いまの困りごとはなにか
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じぶんの価値観はなにか
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キャリアを転換させることのメリットとデメリットはなにか
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じぶんの人材力はなにか
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3年後にじぶんはどうなっていたいか
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そのために必要になることはなにか
これらの「問い」に対して、手書きして、答えてもらいます。
すると、キャリアの転換期のモヤモヤ感が、ゆるやかに、晴れていきます。
手書きするときに、意識するとよい3つの留意点があります。
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とにかく、じぶんのモヤモヤした気持ちを書き出しましょう
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文法や誤字脱字は気にせずに書き出しましょう
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ただし、単に名詞で表現するのではなく、文章で書き出しましょう
「問い」は、じぶんの感情を引き出すアンテナのようなものです。アンテナをたよりに、じぶんの内心にある記憶とそのときに感じた気持ちを、とにかく書き出します。
書き出すことのもっとも大きな意味は、モヤモヤしていたことを具体的に把握できることにあるからです。
モヤモヤを解消する3ステップ
よくわからなくなっているじぶんの気持ちを具体的に把握できれば、それをあらためて俯瞰してみます。
「要するに、どういうことがモヤモヤの原因」であるかを確かめてみます。
抽象的なモヤモヤ感を、具体的に捉えて、あらためて、抽象的に捉え直すという3ステップを踏むということです。
(1)「モヤモヤ感(抽象)を書き出す」
(2)「モヤモヤ感を具体的に、把握する
(3)「具体的になったモヤモヤ感を、俯瞰する(抽象)」
(1)と(2)は、抽象的な捉え方ですが、それぞれの解像度(捉え方)は異なります。
(2)の方がより、鮮明に捉えることができるのです。それは、両者の間に具体的に捉えるステップ(とにかく書き出す)があるからです。
それぞれのステップをより効果的にするためには、手書きしたことを、声に出して読み上げることをおススメします。
じぶんの声を通して、じぶんの内心にあったことを耳にすることで、手書きしたことを目にするだけでは想定できなかった、あらたな気づきが期待できるからです。
まとめ
じぶんのココロの中にあることを書き出すことは、じぶんの内心がどのような構造になっているかを確かめることにつながります。
モヤモヤ感は、見える化することで、解消されてくるものです。
冒頭にも書きましたが、見える化することで、じぶんのココロの中が見えてきます。
紙に書き出されたじぶんのココロを目にすることで、じぶんとの対話が生まれます。対話することで、じぶんが「どうありたいか」を幾度となく問いかけることができます。
その対話に、深くじぶんを捉え直すヒントがあります。
対話を通して、じぶんの言葉によって、じぶんのキャリアの方向性を見い出すことができます。
それゆえに、手書きすることに、意味があると、私は考えます。
本日も、お読みいただきありがとうございました。
【参考】 2年前に投稿したコラムです。
hiratsukacareer.hatenablog.com