不本意な人事異動と感じたとき、「サラリーマンだから仕方がない」「仕事だから、嫌だと感じながらもやり続けるしかない」といった諦めに近い感情を持ってしまうことは、とても残念なことだと思います。
諦めに近い感情を持つことは、現状維持を可能にしますが、それ以上のことは望めません。むしろ、停滞感につながります。
それゆえに、「不本意な人事異動」を糧にするという、自分の意識の「柔軟さ」が必要になることを、昨日お伝えしました。
しかし、自分の仕事に対する価値観と、「不本意な人事異動」との間に、接点を見つけ出す意識を持てないこともありえます。「不本意な人事異動」と感じている仕事と、自分が大切にしてきた仕事に対する価値観と通じる部分を見出すことができない場合があるのです。
こうなると、接点を探そうという意識を持つというアンテナが、悪さをしてきます。
「不本意さ」をより強く感じているようになってしまうからです。
「不本意な人事異動」と自分の仕事に対する価値観との接点を見つけ出すことができないとき、どうすればいいでしょうか。
感情の隔たりを、一時(いっとき)放置する
「自分は組織に対してどのような貢献ができるのか。」が見えてこないということは、自分を取り巻く厳しい状況を自己認識することを意味します。「不本意な人事異動」の原因は、自分にはチカラがなかったからではないかとさえ思えてしまったりします。
このような状態のときは、 無理に自分の過去を振り返ってしまいます。なぜならば、自分のマインドがネガティブで充満してしまっているからです。
こういうときは、一時(いっとき)、「不本意な人事異動」と自分の仕事に対する価値観との接点を見い出すことはせず、その間に生じる感情の隔たりを放置することをおススメします。
もう、感情の隔たりについては、何も考えることなくです。たんたんと目の前の仕事をこなすだけの日々を過ごさなければいけなくなります。
それでも、感情の隔たりについては、一時(いっとき)放置するのです。
一時(いっとき)放置する、しかし、期限を決めて
無理に自分の過去を振り返ってしまうと、過去の出来事から学べることが見えなくなってしまうという弊害があります。一時(いっとき)放置する方が、長いスパンで自分のキャリアにはプラスになると、私は考えます。
一時(いっとき)放置することは、「じぶんの弱さ」と徹底的に向き合うことを意味します。
「できない、じぶん」
「グダグダな、じぶん」
「情けない、じぶん」
「言い訳ばかりする、じぶん」
「じぶんの弱さ」を目の当たりすることは、辛い時間でもあります。
しかし、
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「じぶんの弱さ」が何であるのか
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「じぶんの弱さ」を抱えることで、何が得られるのか
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「じぶんの弱さ」を抱えることで、何を失うのか
という視点で、じぶんを捉え直すことが、結果として、じぶんのキャリアのあり方を見出すきっかけになると、私は考えるからです。
一時(いっとき)放置することは、キャリアの踊り場にいるじぶんを見つめることでもあります。それゆえに、その踊り場にいる期間を限定させることが重要です。
「いつまで、踊り場で過ごす」ということを、決めておかないと、ズルズルと気持ちの悪い時間を過ごしてしまうことになるからです。
キャリアの踊り場にいる期間を超える意味
キャリアの踊り場にいる期間は、辛いものです。辛いがゆえに、その辛さを抱える期間でもあります。
回りくどい言い方ですが、「辛抱(辛さを抱える)」です。
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「じぶんの弱さ」が何であるのか
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「じぶんの弱さ」を抱えることで、何が得られるのか
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「じぶんの弱さ」を抱えることで、何を失うのか
じぶんの弱さを目の当たりにして、
「もうこのような状態を続けることは嫌だ!」
「ぜったいに、変わりたい!」
「変わるために、自分ができることを見つけるんだ!」
という思いになることが、キャリアの踊り場を抜け出すタイミングです。
「辛抱」して、「じぶんの弱さ」と向き合うことで、自分を絶対に変えるという意識になったときこそ、「不本意な人事異動」と自分の仕事に対する価値観との接点を見い出すチャンスです。
「じぶんの弱さ」を把握することで、ある意味、「不本意な人事異動」と感じている自分の感情の隔たり(ギャップ)への対処がしやすくなるからです。
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仕事をするうえで自分は何を大切にしてきたのか
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どういう状況のときに、自分はチカラを発揮してきたのか
自分が大切にしてきた仕事に対する価値観を、「じぶんの弱さ」と照らし合わせながら、探索することで、自分のキャリアの方向性を見つけやすくなります。
まとめ
「じぶんの弱さ」を知っている人は、自分にも、他人にも謙虚な姿勢で向き合えると、私は感じています。
「じぶんの弱さ」を知ることで、「足りていない自分」を認めることができ、かつ、「足りていない他人」も認めることができるからです。
「不本意な人事異動」を感じたときこそ、「じぶんの弱さ」と向き合うことで、キャリアを拓くきっかけが見えてくることがあるのだ、と私は感じています。
本日も、お読みいただきありがとうございます。
【ご参考】
hiratsukacareer.hatenablog.com
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