- 45歳を過ぎると、親の介護で悩む人が増えてくると感じています。
仕事も責任ある役割を担う時期に、親の介護と自分のキャリアを両立させることは、簡単なことではありません。場合によっては、介護離職という状況にならざるを得ない場合もあることを踏まえると、介護の難しさは一言で言い表せません。
父の介護を始めて、私も親の介護と自分のキャリアの両立に頭を悩ませています。
自分の予定通りに進まないことが多く、かつ、介護自体が孤独な作業のように感じることがままあるからです。
しかし、ふとしたときに、この機会を通して、「何か自分のキャリアに役立てることはないか?」という視点に立つようになりました。
そうしたところ、気づいたことがいくつかありました。
昨日は「説得しないことの大切さ」ということを書きました。
今日は、「記録することの大切さ」についてお伝えしたいと思います。
孤独な作業を支える
父の介護は、ヘルパーさんや訪問看護師さん、そしてデイサービスのケアスタッフさん(以下、「ヘルパーさんたち」と書きます)に支援いただき、協業して取り組んでいます。私は、週末に実家に戻り、父の身の回り(食材買い出し、洗濯、掃除等)を整えています。
「ヘルパーさんたち」が、平日の父のようすをノートに記録してくれています。この記録を読みと、父の状態を把握することができるので、とても助かっています。
私は、週末に実家に戻ったときに、「ヘルパーさんたち」が記録してくれた記録を読んだ後で、週末の父のようすをノートに記録しています。
2、3行のコメントを書き込むに過ぎないのですが、ノートに手書きで書きこむことで、自分は孤独ではないという気持ちになります。
「ヘルパーさんたち」の記録との交流が、父の介護を続けられるチカラの源になっているように感じるからです。
記録することで、孤独な作業と感じてしまいがちの介護が続けられていると感じるのです。
伝えたいことを手書きで文字にする
2、3行のコメントを書き込むことは、精神的な支えとなる他、自分の伝えたいことを手書きで簡潔に文字にすることの訓練になっていると感じています。
手書きで書くとき、書き直したりすると、1行をすっきりと書き出すことができません。
そこで、2、3行のコメントを書き込むにあたり、「何を書くか」「どのように書くか」を考えながら、短時間で書き込むようにしました。
このように意識すると、伝えたいことを手書きで文字にすることが億劫でなくなってきました。
記録することで、思考するチカラが培われたと感じています。
まとめ
父の様子を記録することを通して、つぎの二つのことに気づきました。
・状態を冷静に把握する
・考えて、自分の伝えたいことを簡潔に文字化する
それはすなわち、自分のキャリアにおいても、
・自分の状態を冷静に捉えて
・自分がどうしたいかをよく考え、思考を文字化する
ことができるということだと思うのです。
記録することで、自分のキャリアを見つめ直すことにつながると、私は感じています。