今週は、
【45歳からの転職】転職の判断ができない、決断できないときに必要な考え方とは?
をテーマにした連載記事を投稿しています。
転職するか否か、判断・決断には迷いがつきものです。
じぶんのキャリアを主体的に築いていくとき、その先行きが見えないから不安を覚えるからです。
月曜日と火曜日に、「じぶんを知る」ことの大切さ、A4用紙1枚に等身大の「じぶん」を投影することの大切さをお伝えしました。
A4用紙アタマのなかのモヤモヤを可視化し、等身大の「じぶん」を見つめ直すことが、「じぶんを知る」ことにつながるからです。
【2019年6月16日:連載1】
hiratsukacareer.hatenablog.com
【2019年6月17日:連載2】
hiratsukacareer.hatenablog.com
今日は、A4用紙1枚に投影した「じぶん」をより深く分析する方法をお伝えしたいと思います。
慎重さが必要
転職という判断・決断をすることは、行動に移した後に、簡単にはリカバリーできません。「後戻り」できない選択をすることになります。
それゆえ、キャリアを多角的に、多方面から分析しなければ、適切な対応はできません。
慎重に分析するといっても、やみくもに取り組んでしまうことは時間を浪費してしまいます。意図をもって、取り組むことが大切になります。
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将来を予測する
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起こりうる事態に備える
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アタマのなかのモヤモヤを解決する
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適切な判断・決断につなげる
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時間を決めて結論を導き出す
「じぶん」の分析を一歩前に進める
転職の判断ができない、決断できないときのアタマのなかを整理する最初の一歩は、A4用紙に等身大の「じぶん」を書き出すことです。
ランダムに、おもいつくがままに書き出した「じぶん」を可視化することで、「じぶん」の思いや考えを俯瞰できるからです。
それをより深く分析するには、俯瞰した「じぶん」をより細かく見つめ直すことが有効です。
具体的には、判断・決断したことによって、将来を予測し、起こりうる事態に備えるための分析です。
いわゆる、メリットとデメリットをあげるです。
分析のプロセス
仕事をするうえで、メリットとデメリットを分析することはよくやることだと思いますので、それほど違和感はないと思います。
しかし、単純に【メリット】【デメリット】と表現しても、ピンとこない部分があります。
「じぶん」のキャリアにとって、【メリット】【デメリット】といっても、イメージが湧きづらいからです。
私は、M/DMスクリプトと題して、つぎのように分析することをおススメしています。
【M(Merit)/DM(Demerit)スクリプト】
このスクリプトでは、【メリット】を得られること、【デメリット】を失うこと、という2つの視点に置き換えています。さらに、その2つの視点を【仕事】と【私生活】の2つの側面から分析しています。
転職するか否かというキャリアの分岐点に立つとき、単純に【仕事】の側面だけを見ることはおススメできません。【仕事】と同等の位置づけとして【私生活】という側面を見て、判断・決断するバランスを見極めることが重要です。
45歳を過ぎると、【仕事】も【私生活】でも責任ある立場や役割を持つことが多くなります。このことからも、【仕事】と【私生活】の2つの側面で捉えることが重要なのです。
「得られること」「失うこと」という視点は、「じぶん」にとって判断・決断をよりインパクトをもって捉えることにつながるという点も軽視できません。
4つの事象の書き出し方
このスクリプトで表される4つの象限により、「じぶん」のことを多面的に捉えることができるます。
もっとも、このプロセスはごく当たり前のものですから、目新しいものではありません。当たり前すぎて、拍子抜けしてしまう方もいらっしゃるかと思います。
拍子抜けするけれども、判断・決断に迷う多くの人が、この分析をさぼります。
「わかっているけれども、めんどくさい。」からです。
しかし、この分析においても等身大の「じぶん」を投影することで、深い気づきが得られます。
書き出し方のポイントは、ただ一つ。
自分の思いや考えを、文章化して書き出す。
ということです。
【仕事】×【得られること】の書き出し方で一例を示します。
(おススメしない書き方) 転勤がない
(おススメする書き方) 転勤がないことで見知らぬ土地に行かなくてよい
少し稚拙な例ですが、(おススメする書き方)の方が、「じぶん」の思いや考えが表現されていることをお分かりいただけると思います。
文章化することは、等身大の「じぶん」を投影することを可能にします。しかし、さきほどもお伝えしたように、これはめんどくさいことでもあるので、注意しなければいけません。
「わかっているけど、めんどくさい」に陥らず、しっかりと時間をとって取り組むだけの価値があるのです。
A4用紙1枚の活用法でもお伝えしたように、
等身大の「じぶん」を「手書き」すること
文法や「てにをは」は気にせず、思うがままに、自由に「手書き」する
とにかく多くの「じぶん情報」を「手書き」する
ということも意識すると、より深く「じぶん」を知ることができるようになります。
本日のまとめ
転職するか否かを判断・決断するとき、100%の確率で先行きを見通すことはできません。
しかし、いくつかのプロセスを経て、それらを組み合わせることにより、「じぶん」のことを知ることにつなげていけば、判断・決断する基準が明確になります。
アタマのなかのモヤモヤを可視化し、等身大の「じぶん」を見つめ直すことが、「じぶんを知る」ためにはとても大切です。
今日は、M/DMスクリプトを活用し、「じぶん」の考えや思いを文章化して書き出す。A4用紙1枚に「じぶん」を投影してみる、ということをお伝えしました。
活用していただければ、とても嬉しく思います。
明日は、M/DMスクリプトをより一歩深めるプロセスについてお伝えする予定です。
お読みいただき、ありがとうございました。