40歳を過ぎた転職を成功させる4つめのステップをお伝えしています。
転職活動では「自分が提供できる付加価値」を自分軸として設定することが大切です。
今日は2つめのステップとして、自分軸をつくるために必要なことをお伝えします。
自分情報の把握
このブログでも再三お伝えしてきていることがあります。それは、自分の歴史を丁寧に振り返るということです。
私はこれを「社会人としての自分史」と位置づけています。
社会人としての自分史は、
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自分を形作ってきた経験、出来事を「事実」として列挙し、
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それが自分に与えた影響を解釈し、
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未来につなげるための糧とする
ことができます。
これは、自分を客観視し、価値観を見える化することです。
自分の価値観を見える化できると、「自律的に動ける自分」と「自律的に動けない自分」を選別することができます。
たとえて言うならば、「誰からも強制されることはないけれども、自分を突き動かすことは何か。」「誰から強制されたとしても、自分が取り組みたくないことは何か。」がはっきるわかるということです。
40歳を過ぎたビジネスパーソンに求められる最低条件は、自律的に仮説構築し課題解決に向けて動けるということです。ゆえに、40歳を過ぎた転職では、この領域を把握しておくことが必須となるのです。
他者情報の把握
もっとも、「自己理解」「自己分析」に注力するがあまり、「他者情報」に視線がおよばないことが往々にしてあります。
「他者情報」とは、転職先の会社を取り巻く環境を中長期的に理解することです。
具体的には、つぎの4つの見通しを整理することが必要です。
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社会の動き:少なくとも3年先の経済、技術、政策を見通す
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業界の動き:社会の動きを踏まえて、転職先の業界を見通す
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エントリーする会社の動き:転職を希望する会社の方向性を見通す
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エントリーする会社の競合の動き:1~3を踏まえて競合先を見通す
40歳を過ぎた転職活動では、自律的に仮説構築し課題解決に向けて動けることが必須となります。ゆえに、仮説構築するうえで、「自分のこと」にかかわる情報を集めるだけでは足りません。自分を取り巻く環境を的確に把握することが重要です。
このことができている人とできていない人の差は、面接という場ではっきりとわかります。それも、面接を始めて5分以内にわかります。
なぜか。
「自分が提供できる付加価値」と「転職先企業の困りごと(課題)」のつながりを中長期的に伝えることができないからです。
多くの人は、会社が公開している情報(会社案内、有価証券報告書、転職エージェントが提供する情報等)に「転職先企業の困りごと(課題)」は示されていることを頼りに「自分が提供できる付加価値」を示します。
もちろん、これだけでも説得力をもたせることはできます。
しかし、自分が選抜されるためには、転職先企業を取り巻く環境を「自分が提供できる付加価値」と照らし合わせて整理しておかなければいけません。
これができていないと、つぎのような簡単な質問に説得力をもって答えることはできないでしょう。
「なぜ、あなたが当社で働きたいと考えたのですか?」
まとめ
40歳を過ぎた転職を成功させる2つめのステップは、転職を希望する会社を取り巻く環境をつぎの4つの見通しで整理することです。
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社会の動き:少なくとも3年先の経済、技術、政策を見通す
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業界の動き:社会の動きを踏まえて、転職先の業界を見通す
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エントリーする会社の動き:転職を希望する会社の方向性を見通す
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エントリーする会社の競合の動き:1~3を踏まえて競合先を見通す
これを整理することは、自分軸である自分のコンセプトを転職を希望する会社が「自分が提供できる付加価値」を欲しくなる仕掛けです。
ここまで整理して転職活動に臨む人は多くありません。
選抜されるためには、「他者情報」を中長期的に見通して、自分軸(自分のコンセプト)をつくることが必須なのです。
本日も、お読みいただきありがとうございました。