今日は「【職務経歴書の書き方】40歳を過ぎたキャリアの転換期を実りあるものにするための3つの視点、その3」と題して、最終回、テクニカル・スキルについてお伝えします。
職務経歴書に自分の強みと弱みを書くときに、具体的な事実にもとづいて端的に、且つ、客観的にとらえることが必要となることはお伝えしてきました。
仕事は一人単独で完成できるものではありません。複数の人との協業によって創り上げられるものです。この当たり前のことを、きちんと理解することが必要です。
それゆえ、仕事を適格に取り進めるスキルについて、どのような強みと弱みがあるかを客観的にとらえることが重要です。
テクニカル・スキルは、社会人・仕事人としての基本となるチカラです。その人の実力が、ありのまま現れるスキルであるがゆえに、誤魔化しがききません。
【目次】
実務遂行を疎かにする人は信用できない
自分は企画開発力、創発力があるから、アイデアを出すことに特化するとパフォーマンスを最大限発揮できるという人がいます。
たしかに、プロデュース力に長けている人はいますが、会社組織で働いている限り、それだけを強調する人は信用できません。
仕事は、企画2割、テストトライアル6割、運用2割と言う割合で進んでいくものです。企画はしょせん2割であり、その後の運用にかかわる比率は実に8割あります。
この8割を疎かにする人の提唱して実務を疎かにする人が立てる企画は、うまくいきません。現場の賛同を得られないからです。
昨日ご紹介した{(基礎力)+(専門力)+(再現力)}×(人間力)の公式に当てはめると、(基礎力)(専門力)を携えつつも、それを現場の人と共有することができなければ、仕事は前に進んでいきません。
とは言え、強みと弱みを把握するためには、自分の業績を丁寧に棚卸することが必須とお伝えしました。
仕事にかかわる(基礎力)(専門力) につながるテクニカル・スキルを丁寧に把握することは自分の存在価値の源泉を確認するという意味で極めて重要です。
テクニカル・スキルという視点
40歳を過ぎた転職では、その人には社会人としての基礎的な仕事の進め方は身についていることが前提で捉えておく必要があります。
第3の視点は、仕事を進めるうえでの基盤となるてテクニカル・スキルという視点です。
テクニカル・スキルも、つぎの観点(7つの力)で捉えてみることをお勧めします。
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業務遂行能力
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ITスキル
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情報収集力
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業務にかかわる専門知識(マーケティング)
- 業務にかかわる専門知識(管理業務)
- 業務にかかわる専門知識(ファイナンス)
- 社会人としての常識
コンセプチュアル・スキル、ヒューマン・スキルと同様に、自分がかかわった仕事について、それが完成するまでのプロセスをプロジェクトとみなして棚卸し、この7つの力に基づいて、自己評価してみます。
どのように7つの力が発揮されたか、「◎、〇、△、×」や、点数化してみると、その濃淡が明確になります。
テクニカル・スキルは、仕事を進めるうえでの地頭力とも言えます。これがないと、仕事をする上での信頼・信用を得ることができません。それゆえ、すくなくとも先に示した7つの視点について、自分で納得できるチカラ、他者でも通用するチカラを自分の言葉で言語化できていないといけません。
まとめ
テクニカル・スキルを軽視する人に、大きな仕事を成し遂げることはできません。
下積みのときに身に付けるテクニカル・スキル。これが備わっている人には安心して仕事を任せることができます。
40歳を過ぎてテクニカル・スキルが備わっていない人は、転職すべきではありません。すべての仕事の源泉はテクニカル・スキルにあるからです。
したがって、テクニカル・スキルについて、丁寧に振り返ることが自分の存在価値の原点を確かめる上で極めて重要になります。「自分の経験」を踏まえて、テクニカル・スキルを「自分が主体となって」駆使したことを踏まえて強みと弱みを言語化することが大切です。
テクニカル・スキルを大切にする人は、職場でも存在価値のある人材として認められます。