自分のキャリアの軸がよくわからない。
今の会社では、これ以上の成長が見込めない。
自分らしさが何かわからない。
社会人になって、自分のキャリアと向き合うとき、「ほんとうの自分のチカラ」を見いだすことに悩む人がいます。
考えてみれば、これは当たり前のことです。
社会に出るまでを振り返ってみましょう。
幼稚園(保育園)、小学校、中学校、高校、大学と、キャリアを変えるタイミングが自分の意思にかかわらず決められています。つまり、【考える/考えない】【望む/望まない】にかかわらず、人は自分のキャリアは強制的に変えざるを得なかったとも言えます。
もちろん、行きたい学校を選択するときに、自分の意思は存在していたことでしょう。
そして、仮にそれが実現されなかったとしても、「自分の成長」を願う気持ちが心の片隅に残っているものです。
「この大学に行けば、将来、***になれる。」
「***という生き方をしたいから、この大学に行きたい!!」
しかし、この「自分の成長」を重視しすぎると、45歳からのキャリアを再構築することが難しくなるので注意が必要です。
45歳というステージに求められること
そもそも、「仕事」とは何か。
人それぞれに定義があることと思いますが、端的に表現するならば、
社会への機能提供
です。
45歳からのキャリアに悩む人の多くは、このことを忘れてしまっていることが往々にしてあります。これは、社会に出るまでの間に、自分のキャリアを選択する軸を、【成長軸】に置いてしまっていることが原因です。
自分の将来の生き方から考え始めてしまうと、【社会への機能提供】という仕事の定義を見誤ります。とくに、45歳からのキャリアを考えるときはです。
なぜ、【成長軸】で考えてはいけないのか
「仕事の先には顧客が存在し、顧客の満足を上げること」が仕事であるならば、自分の成長は、そのための手段であり、顧客の満足を上げることによる「結果」です。
したがって、「結果」も出ていないにもかかわらず、「成長」を追ってしまうことに意味がないことになります。
もし、今の会社や組織と自分がマッチしていないと感じていることが原因で、自分のキャリアの先行きが見通せていないのならば、自分がその場で「結果」を出しているか否かを見極めなければいけません。
「結果」が出ていないにもかかわらず、他の場所で「成長」を求めても、さまよってしまうだけだからです。
まとめ
45歳からのキャリアを考えるとき、「自分が何を残してきたか」ということを確認することが大切です。
端的に表現すると、
自分は何屋なのか?
という問いに、瞬間的に答えられるレベルでの確認です。
「自分は何屋」かという問いは、【社会への機能提供】していることが何かという答えにつながります。
そのためにも、「自分が何を残してきたか」を自分の言葉で振り返ることに意味があるのです。
もし、45歳を過ぎて、キャリアの迷い(「今の会社が合っていない」「転職しようか悩んでいる」等)を感じているならば、自分が成長できるフィールドを探す前に、「自分が社会に対して提供してきた価値」を整理してみましょう。
自分の中で、「誇れる結果」を見いだすことができれば、45歳からでもキャリアを広げていくことはできるからです。
本日も、お読みいただきありがとうございました。