支援をしてきたNさんが、お会いしてから約2ヶ月の間で無事に転職先を決められました。
Nさんは45歳、IT系の会社(業界は守秘義務の関係で公開できませんが、大手企業のシステム系子会社)にSEとして勤務されています。
Nさんの転職支援を通して、45歳からの転職を成功させるための3つのヒントをお伝えてしてきました。
第1のヒントは、目的を明確にする。
第2のヒントは、自分に嘘をつかない。
今日は、最終回として、第3のヒントをお伝えしたいと思います。
【参考:第1のヒント】
hiratsukacareer.hatenablog.com
【参考:第2のヒント】
hiratsukacareer.hatenablog.com
内定後の迷いを振り払ったもう一つの行動
Nさんは、将来の安定よりも自分の成長、可能性にかけて内定先を決めました。
それを支えたのは、「自分に嘘をつかない。」を貫いたことです。
ただし、「自分に嘘をつかない。」だけでは、内定後の迷いを振り払いきれなかったと思います。
内定後の迷いを振り払ったもう一つの行動があったのです。
エージェントに正直に気持ちを伝え、情報を得る
2つの会社から内定を得たNさん。
2つの会社は別々の転職エージェントからの紹介案件でした。
甲社と乙社の2社を比較して、自分に嘘をつかず、かつ、自分の成長、可能性にかけるためには、「自分の思い」だけでは心許ないと、私は感じていました。
転職先を決めるまでのNさんの心の中では、つぎのような思いが動いていました。
内定承諾の意思表示をそれぞれの会社にしなければならない。
意思表示の締切期日は迫る。
とりあえず、両方の会社に内定承諾の意思表示をするべきか。
甲社には行きたいという思いがあるが、乙社は迷うところだ。
乙社について、迷っていることを伝えて、意思表示の締切期日を先延ばしにしてもらうか。
そこで、私からNさんにとてもシンプルなアドバイスをしました。
「乙社への内定承諾に迷っているならば、そのことを転職エージェントに伝えましょう。」
「その上で、乙社で一緒に働くことになるであろう社員の方々とのインタビューの機会を設けてもらいましょう。」
「ともに働く可能性のある人との相性を確かめることは、大切です。」
「彼らが、どのような思いで働いているのか、聞いてみませんか?」
Nさんは、さっそく転職エージェントに「乙社の内定承諾に迷っていること」「自分の思いを確かめたいので、乙社の社員とのインタビューを願っていること」を伝えました。
インタビューをしてみてNさんが気づいたこと
ほどなくして、Nさんは、乙社の社員の方々とインタビューする機会を得ました。
インタビューした後、Nさんは自分の気持ちを本格的に固めることができました。
「やはり、自分には、甲社が合っているように感じる。なによりも、自分が転職することで求めていたことに近づける。」
「乙社は、とても良い会社だと心底思う。しかし、今の仕事の延長線であることが再確認できた。即戦力として活躍できそうだけれども、転職の目的と照らし合わせると、自分の気持ちが前向きにならない。」
内定承諾を迷っている乙社の社員の方々とのインタビューを経て、Nさんは、自分が求めている転職先ではないことを自分の肌感覚で確かめることができたのです。
Nさんは、内定承諾するつもりであった甲社の社員とのインタビューの機会も転職エージェントに調整してもらっていました。甲社についても、自分の肌感覚で確かめる機会を設けたのです。
答えは、社員インタビューを経て最終的に固まりました。
「「手に職」という転職の目的をブラすことなく、甲社にする。」
迷うことなく、甲社に対して内定承諾の意思表示をし、乙社には今までの対応に感謝の意を表して内定辞退を申し入れたのです。
まとめ
45歳からの転職を成功させる3つめのヒントは、
「自分の目で確かめる」
です。
転職を成功させるには、転職先の会社に関する情報を多く仕入れることが有益です。
しかし、転職活動において、転職先の会社に関する情報は、自分以外の他人が収集した情報であることが多いものです。
Nさんは、情報を「自分の目で確かめ」て、収集しました。
「自分の目で確かめる」ことは、自分が責任をもって、自分の意思で選択することにつながります。
45歳からの転職を成功させるためには、自分が納得して、転職先を選択することが必要です。Nさんがとった「自分の目で確かめる」という行動は、そのことにつながるとても重要なことだったのです。
45歳からの転職を成功さえる3つのヒントを、3日連続してお伝えしてきました。
ヒント1:目的を明確にする。
ヒント2:自分に嘘をつかない。
ヒント3:自分の目で確かめる。
お気づきの方も多いと思いますが、これらの3つは相互に関連しています。
目的が明確であるからこそ、自分に嘘はつけない。
しかし、自分の思いが先走っていることもあり得る。
ゆえに、適切な選択をするために情報を集め、自分の目で確かめる。
どれもシンプルなことですが、真剣に向き合うと、転職の意思決定に納得性が高まります。
Nさんの転職事例からも、3つのヒントを参考にして、内定承諾するか否かを選択してみることが、成功の鍵を握っているのです。
ぜひ、試してみてくださいね。
本日も、お読みいただきありがとうございました。