自分のキャリアを流れに任せてしまうことに慣れてしまうと、いざという時に適切な意思決定をすることが難しくなります。
「慣れてしまうこと」自体が、「自分で考えること」を停止してしまうことにつながぅてしまうからです。
「自分で考えること」を停止してしまうと、無意識に現状維持を選択してしまいます。
キャリアの分岐点という難しい時期にあるときならば、なおさらです。現状維持することが、「正解」のように感じてしまうからです。
転職しようか否かで迷っている場合で考えてみたいと思います。
転職したいというとき
転職活動で、首尾良く内定を獲得できたときは、いったん冷静になることが必要です。
人は、難しい選択をするとき、現状維持を選択しやすいにもかかわらず、新しい選択肢に魅力を感じているからです。
内定を出してくれた会社に転職したいという前向きな思いを持つことは当然のことです。しかし、その前向きな思いが前のめりになりすぎてしまうことが往々にして起こります。
メリットを過大評価し、デメリットを過小評価するということです。
内定をだしてくれた会社から伝えられた転職後の昇進のこと、会社の雰囲気、労働時間等々は、自分にとってのメリットを強く感じがちです。
「運命の出会い」と感じることの危険性
第一希望の会社から内定をもらえたりすると、「運命の出会い」のように感じてしまうことがあります。
もし、あなたが、「運命の出会い」と感じてしまっているならば、転職したいという前向きな思いが、前のめりになりすぎているかもしれません。
デメリットについて「そんなことはありえない」と感じてしまっている可能性が高いからです。
現状維持を肯定しているわけではありません。
まとめ
「そんなことはありえない」をスルーしないためには、どうするかです。
私は、「自分のキャリアの広がり」について、転職する直後だけではなく、少なくとも3年先、なるべくならば10年先を見通すことを強くオススメします。
転職後のことを正確に読み解くことは不可能です。変化の大きい昨今の情勢を踏まえるとなおさらです。
近視眼的にキャリアを捉えるのではなく、3年後あるいは、10年後に、「自分はどうなっていたいか」を必ず想定しておかなければいけません。
転職するという意思決定も、長いキャリアにおいては、一つの経過点にすぎません。
「運命の出会い」といった思いのもと、「自分はこの選択肢に決めたんだ!!」と決めつけてしまうことが、将来の選択肢を失うことになりかねません。
時間はかかりますが、複数の選択肢を想定し、「そんなことはありえない」の「そんなこと」について、じっくりと自分と向き合うことが転職の失敗を回避することになるのです。
むしろ、「そんなことはありえない」についての詳細を確認、検討することが必要だということです。
詳細を確認、検討することで、「運命の出会い」がリアルな出会いなのか、フェイクな出会いなのかを、自分が腹落ちするまで突き詰めることが大切なのです。
45歳を過ぎた転職で、「そんなことはありえない」をスルーしてしまうと、転職をしくじったという思いに悩むことになりかねません。
本日も、お読みいただきありがとうございました。