転職ノウハウを集めることも大切ですが、それよりも自分の「あり方」を知ることの方が大切だと、私は考えます。
自分の「あり方」とは、「じぶんがどのように生きていきたい」と考えているか(あるいは感じているか)を自分の言葉で語ることです。
それをつかむためのフレームワークとしてお伝えしたいことがあります。それが、自分の人材力をベースにしたじぶんの「あり方」を見極めることです。
ビジネスパーソンとしての価値を知る
独立して事業を営んでいる人と比べると、会社員は自分が創り出している価値が何であるかを把握しきれていな人が多いものです。
「なぜ、今の仕事しているの?」
こういうシンプルな問いを投げかけたとき、「会社の命令で今の仕事をしているから」という答える人が多く、「なぜ?」ということに即答できる人は少ないと感じます。
人材力とは
私は、人材力をつぎのように考えています。
人材力={(基礎力)+(専門力)+(再現力)}×(人間力)
一般的に人は、自分の人材力を自分の言葉で的確に表現できないものです。必要に迫られないと、自分の力を振り返る機会は多くないからです。自分が持っている力を知る機会がないため、何ができるか漠然と捉えてしまいがちになります。
もっとも、人材力を構成する要素を分解してみると、その要素ごとに自分の持ち味を把握しやすくなります。
つまり、自分の人材力を振り返る機会さえあれば、多くの場合、人は自分の人材力を認識することができるのです。
ビジネスパーソンならば、自分の人材力を的確に把握することで、社会人としての価値を冷静に判断できるようになります。
人材力から「あり方」を探る
自分の人材力を的確に把握することができれば、「なぜ、今の仕事をしてるのか?」というシンプルな問いに答えることができるようになります。「なぜ、今の仕事をしているのか?」というシンプルな問いは、自分の仕事に対する価値観と密接にかかわっています。そのため、このシンプルな問いに答えることができるということは、自分の人材力と自分の仕事に対する価値観がマッチしていることとも言えます。
自分の人材力を明らかにすることは、自分の仕事に対する価値観に気づく機会につながる可能性があります。
私は、自分の仕事に対する価値観に、自分の「あり方」が現れていると考えます。
まとめ
ビジネスパーソンが、自分のキャリアの転換期において、転職すべきか、転職しないべきかで悩んでいるときは、じぶんの「あり方」を見失っているときではないかと、私は考えます。
ゆえに、自分の「あり方」を知らないと的確な判断ができなくなり、結果として大損してしまうことにつながりかねません。
悩んでいるときこそ、悩みの原点を冷静に見極める。
そのためにも、自分の人材力を知ることを通して、自分の「あり方」を知ることが大切になるのです。
本日も、お読みいただきありがとうございました。
(明日の連載に続きます。)