管理部門で働く４０歳代のビジネスパーソンが転職を考えるときにやっておくべき３つのこと

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４０歳代になると社会に出てからの経験も蓄積され、自分のキャリアの核がはっきりするものの、自分のビジネスパーソンとして将来が見通せるような気がしてくるものです。

とくに、管理部門で働く４０歳代のビジネスパーソンの場合、自分の存在価値をしっかりと自己認識しておくことが重要です。

従来から、企業で人的リストラが実行されるときは管理部門の社員はその対象にあげられます。管理部門はコストとして位置づけになりやすく、会社に対する目に見えるプロフィットを示しづらいためです。

たとえば、人事部門の場合、従来は他の会社でも通用するスキルと専門性と捉えられていた給与計算実務や社会保険・労働保険実務は、アウトソーシングやＡＩに代替されつつあり、これら業務にかかわるスキルや専門性の存在価値は低くなっています。ＨＲtecの分野も成長目覚ましいものがあり、会社に残すべき人事機能が厳しく見極められつつあります。

それゆえに、管理部門で働く４０歳代のビジネスパーソンが転職を考えるときに、社会の変化を捉えることなく自分の経歴をセールスポイントにしても、うまくいきません。社会で求められる管理部門のあり方を踏まない転職活動になるからです。

そこで、今回は、管理部門で働くビジネスパーソンが転職を考えるときにやっておくべき３つのことをお伝えしたいと思います。

自分の足跡を振り返るまとまった時間をつくること

最初に取り組むべきことは、自分のビジネスパーソンとしての足跡を丁寧に振り返るための時間をつくることです。管理部門で働いていると、良い意味で「作文能力」がみにつくため、自分のキャリアについても「要するに」という観点で上手にまとめることができてしまいます。

しかし、「要するに」という観点で自分の足跡を振り返ることは、表面的な振り返りになりやすいため、結果として使い物にならない可能性があるため注意が必要です。転職を考えるときは、丁寧な振り返りは必須です。

自分の貢献ポイントを整理する

転職活動では、自分の業績を具体的に棚卸しすることが必要になります。

棚卸しは、自分の貢献した業績を経営的な視点で捉えることが求められますが、管理部門の場合、担当業務の羅列になる場合があるため注意が必要です。

４０歳を過ぎた管理部門経験者を中途採用する場合、会社が期待することは一担当としての戦力ではなく、経営を補佐する機能としての戦力です。

そのため、担当業務と経営課題との接点を再確認し、自分が担った仕事の意義と目的、業績を通して利益につながったポイントを整理することが必要になります。

利益につながった業績という捉え方が、差別化の要因となるので、しっかり取り組むことが大切です。

自分が本当に望むことを整理する

最後に、そもそも管理部門で働いている自分が転職で望むことはなにかということと、自分が今後どのように働いていきたいかということを関連づけさせて、自問自答することが重要です。

「転職することで自分が得られることはなにか？」
「ビジネスパーソンとしてどうありたいか？」

管理部門はなにかと軽視されていると感じてしまうと、今勤めている会社ではなく、自分のチカラを必要としてくれる会社に魅力を感じてしまいがちです。しかし、管理部門の仕事が自分の専門力の基礎と認識するならば、その専門力が今勤めている会社以外でも通用するチカラであるかを冷静に見極めなければいけません。その結果、自分のキャリアが伸展するという実感を自分自身が確かめておくべきです。そうしないと、転職後の失敗や後悔につながる可能性が高まってしまうからです。

もし自分が転職で臨むことは何かということを自問自答したとき、心のどこかにひっかかりがあるならば、安易に転職しないことです。