少子高齢化と労働力不足が進むなか、社会人としての基礎的な教育を受け、即戦力となる中高年は魅力的な人材です。
40歳を過ぎた転職市場が動きをみせているものの、45歳を過ぎた転職市場は依然厳しい状況です。
そういう状況下で、少しでも自分の理想とする転職を実現するためには自分という商品を説明する説明書としての職務経歴書は重要な位置づけになります。
45歳からの転職を失敗しないためには、要点を抑えた職務経歴書を書き上げることが大切です。今回は失敗しないための三つの極意をお伝えします。
【目次】
選考に勝ち抜くことを目的とする
45歳を過ぎた転職を成功させるためには、選考に勝ち抜くための職務経歴書でなければいけません。それは、職務経歴書を通して「自分」の人材力を的確に伝えなければならないことを意味します。
企業にとって魅力的な人材を想定させる職務経歴書はつぎの3つ条件を満たしたものです。
1.簡潔かつ読みやすい書き方になっていること
2.応募者の仕事に対する価値観・姿勢を推測できること
3.即戦力として大きな期待が感じられること
その1:簡潔かつ読みやすい書き方になっていること
職務経歴書は、応募者の人材力を伝えるための書類です。ついついたくさんの情報を集約して記載しがちになります。その結果、職務経歴書に記載する自分の職務情報をしっかりと取捨選択せずに記載してしまい、とても読みにくい書類になっていることが往々にしてあります。
応募者本人は、職歴を余すことなく記載することで満足してしまうことがあるので注意が必要です。
ポイントは、「企業が求めている情報は何か」という相手目線に立つことです。
私はつぎの4点を念頭において書くことをおすすめしています。
相手が読みやすい情報力に集約する(一般的にA4・2枚が適量です。)
職務経歴を記載する順番を最も新しい職歴から記載する
自分が担当した代表的な仕事をハイライトし、自分の貢献ポイントを明記する
自己PRや志望動機に、オリジナリティーや仕事に対する姿勢を簡潔に記載する
その2:応募者の仕事に対する価値観・姿勢を推測できること
職務経歴書は書類選考に大きな影響を与える選考書類として、応募者の人物像を推測するためにも用います。
そのため、応募者の人間力を推測するために、仕事に対する価値観・姿勢を明記することが必要です。
単に自分の強み・弱みを記載するということではなく、自分がもっとも意気に感じる仕事、仕事に対する自分の哲学、転職経験がある場合はそれを支えたポリシーを伝えることが重要です。
人事の立場でよく目にするは、このような視点で記載されていない職務経歴書です。いわゆる「平凡な職務経歴書」です。
したがって、「自分ならでは」のオリジナリティーが記載されている職務経歴書は、「光る職務経歴書」になり書類選考を通過しやすくなります。
また、「自分ならでは」のオリジナリティーがなければ、45歳を過ぎた転職を成功させることは相当困難になります。
その3:即戦力として大きな期待が感じられること
即戦力としての大きな期待は、「自分ならでは」のオリジナリティーにかかっています。
私は、仕事における修羅場体験によるところが大きいと考えます。
修羅場体験から得た経験、知識、スキルを具体的かつ簡潔に記載することが大切です。「自分ならでは」のオリジナリティーを即戦力として活かすことをアピールすることで、期待できる人材という印象を企業に与えるのです。
書類選考を勝ち抜くには、他者よりも一歩抜き出た存在であることを端的に示す必要があります。
社会人としての自分史を丁寧に振り返ることで、自分が経験した修羅場体験から「自分ならでは」のオリジナリティーを見つけ出しましょう。
まとめ
職務経歴書は、45歳からの転職活動の成功の鍵を握る重要な選考書類です。今回お伝えした3つの極意を念頭におけば、他の応募者との差別化を図れます。
「自分ならでは」のオリジナリティーを、相手目線に立って、簡潔かつ丁寧に伝える。
このことを意識することで、45歳からの転職活動の可能性は広がります。
自分の可能性を信じて、社会人としての自分史を編纂することから始めてみませんか?