「45歳を過ぎて、会社での先行きがみえてきて、やる気がおきない。」
「給料だけがすべてじゃないけど、会社に満足できない」
成果主義型の人事制度に移行している会社が増えているものの、役職定年制度や年齢給等がある場合、45歳を過ぎると給与が目減りすることがあります。
給与が下がることは、頭でその理屈を理解できたとしても、心では納得できない。
こういうケースでは、自分の処遇に自信を持てなくなり、やがて仕事の成果も上がらなくなりがちです。「負のスパイラル」に落ち込みやすくなるため、会社に対する不平や不満につながります。
職場ストレスの原因は、職場での人間関係に次いで、給与等の処遇にあるとも言われるます。「負のスパイラル」の状態から抜け出さないと、未来に向けた歩みが続かないから、ますます悩みが深まります。
1.「負のスパイラル」から抜け出すには
どういう経緯があるにせよ、現在の処遇を受けとめることが、「負のスパイラル」から抜け出す第一歩だと思います。受けとめたことで、状況がすぐに変わることはありませんが、自分が現在居る位置を確かめ、理想とする位置とのギャップを把握できます。
辛いプロセスですが、ギャップを把握することで、原因を特定することができます。
原因がわかれば、対策を立てることができます。
たしかに、自分で状況を変えることが難しい場合もあるため、他責化しがちになります。もっとも、他責化で現在と理想のギャップを解消できるならば効果的ですが、一般的には解消につながらないことが多いと思います。
自分のチカラでギャップをいかに解消するという意識をもつことが、実は「負のスパイラル」から抜け出す近道であることが多いのです。
2.5つの視点を確認する
自分の仕事に対する言動や姿勢を確認する5つの視点があります。
- 好奇心
- 持続性
- 柔軟性
- 楽観性
- 冒険心
この5つの視点で、自分を振り返ってみると、意外に自分の改善点が見つかります。
「好奇心」をもって、自ら仕事を探求してきたか
「持続性」を意識して、とことん本質を極めたか、仕事の手を抜いたりしていないか
人の意見や周囲とうまく強調しながら「柔軟性」をもって仕事をしていきたか
難しい仕事で「なんとかなる」と前向きな「楽観性」があったか
前例がない仕事でも、「なんとかする、やってみよう」という「冒険心」で挑戦したか
仕事がうまく回っているときは、この5つの視点のいずれも、自分として十分にやりきっているという実感があるときです。
逆に、5つ視点のうち、一つでも欠けると、仕事がうまく回らなくなります。
例えば、難しい仕事の場合、「できない理由」を挙げてしまう場合です。
自分では、慎重に、リスクヘッジして仕事を進めていると感じていても、「消極的」な気持ちになります。上司の目にも「消極的」な姿勢に映ってしまいます。
こうなると、「仕事を任せられない人材」になってしまいます。
5つの視点のうち、なんとかなるという「楽観性」を持ち合わさないだけでも、「仕事を任せられない人材」になってしまうならば、チャンスが減り、仕事を面白く感じられなくなっても不思議ではありません。
3. もっとも大切な必要な視点は
5つの視点のなかでもっとも大切な視点は、「好奇心」です。「好奇心」があれば、他の4つの視点に目を向けやすくなります。
したがって、「負のスパイラル」にあるとき、自分の目の前にある仕事のどこかしらに「好奇心」をもって取り組むことが極めて大切なことです。
「好奇心」は、一生懸命に仕事に取り組む姿勢につながります。
「他人は、自分が気にするほど自分のことを意識していない」と言われますが、真摯な姿勢は、必ず誰かが目にしています。
「負のスパイラル」に陥ったときは、自分の言動や姿勢を「好奇心があるか?」という視点で振り返り、「持続性」「柔軟性」「楽観性」「冒険心」の視点につながっているか確かめてみるといいでしょう。
自分で解決の糸口が見つかるはずです。