「起業って、ロケットを発射させて、人工衛星の打ち上げを成功させる感じです。」
社内ベンチャーで農業関係の起業されたKさんのから伺った、起業家としての感想です。
Kさんは、創業のタイミングではつぎの3つの条件が求められると指摘されます。
- 発射台をつくる
- 発射角度を定める
- 燃料を注入する
発射台をつくるとは、自分が何で起業しようかと決めて必要な事業計画を立てること。
発射角度を定めるとは、自分が目覚め方向を見定めこと。
燃料を注入するとは、モチベーションを蓄えたり、必要な資金を準備すること。
これら3つの条件は、起業家や経営者だけではなく、サラリーマンにもあてはまると思います。
45歳からのサラリーマンとしてのキャリアを振り返るとき、つぎのように置き換えることができるからです。
発射台をつくるとは、自分が経験した知識、スキル、人脈などを振り返ること。振り返ることで、自分のサラリーマンとしての売りは何かを確かめこと。
発射角度を定めるとは、これから自分を活かしていくためには、あるいは、会社に貢献するためにはどう行動すればいいかを見定めること。
燃料を注入するとは、自分のモチベーションが上がり、やる気を満たすこと。
やりたいことがないサラリーマン
Kさんは、サラリーマンのとき、やりたいことがなかったそうです。
やりたいことはないけれども、上から示された仕事をカタチにできる。
自分がやりたいことはさておき、全体バランスを見て、ベターな解を考えられる。
与えられた立場やポジションにふさわしいように立ち振る舞える。
やりたいことはないが、与えられたことに対して、答えをつくることはできる。したがって、上司には、安心安全な、都合の良いヒトだった。
このままでは、サラリーマンのベテランになってしまう。つぶしがきかないヒトになってしまう
Kさんは、このように振り返えられました。
サラリーマンとして20年以上のキャリアがある人ならば感じたことがあるのではないでしょうか。
サラリーマンって、ダメですか?
私は、サラリーマンだからこそ成し遂げられることは沢山あると考えます。
会社という組織だから成し遂げられることが沢山あり、会社を動かしているサラリーマンのチカラが必要だからです。
ですから、上から示された仕事をカタチにする能力やスキルは高く評価されると考えます。
上から示された仕事を課題を見つけ、組織(チーム)を活用して、問題を解決して、カタチにするというビジネスパーソンの基礎がなければ実行できないことだからです。
上から示された仕事を、上の意図をくんでカタチにする「サラリーマン」ではダメでしょうか?
わたしは、自分のやりたいことがなく、周囲の視線を気にしながら、指示された仕事をこなす「おりこうさんなサラリーマン」でいてはいけないと考えます。
自分のキャリアを自分で創り上げるという意識が乏しく、主体的な働き方ができなくなるからです。
お利口リーマンからの脱却
「おりこうさんなサラリーマン」は、自分のキャリアを考えなくてもなんとかなる、と思っているのではないでしょうか。
あるいは、考えていないとも言えるのではないでしょうか。
Kさんが示された起業に必要な3つの条件は、サラリーマンにもあてはまると書きました。
「おりこうさんなサラリーマン」は、この3つの条件は考慮せず、自分のキャリアをなんとなく流れに任せている。
そのため、人と比べて自分を安心させたり、周囲の目を気にしたりして立ち振る舞ったりして、自分の居場所を確かめているように感じます。
その結果、なんとなく、自分のキャリアは何もない感じになり、将来が不安になったり、現状に満足できなかったりしているのではないでしょうか。
hiratsukacareer.hatenablog.com
まとめ 3つの条件を意識してみる
Kさんから伺った3つの条件を意識してみると、なんとなく流れに任せてキャリアを積み上げることにはならないと考えます。
発射台をつくるとは、自分が経験した知識、スキル、人脈などを振り返ること。振り返ることで、自分のサラリーマンとしての売りは何かを確かめこと。
発射角度を定めるとは、これから自分を活かしていくためには、あるいは、会社に貢献するためにはどう行動すればいいかを見定めること。
燃料を注入するとは、自分のモチベーションが上がり、やる気を満たすこと。
この3つの条件を意識して、自分のキャリアを考えると、自分が創る、自立的なキャリアを描くことができます。
なんとなく携わっていた仕事が、自分のキャリアにプラスの影響をもたらすことに気がつくはずです。
そうなると、将来の不安や現状の不満が自分から遠ざかっていくのです。
挑戦してみる価値があると思いませんか?