一般的に優れた業績をあげる人材は、転職に対する心理的障壁が低いといわれます。
それは、転職によって失うもの(社内人脈、経験、スキル)が小さく、転職も含めて自分のキャリアを自律的に考えるからでしょう。
転職の機会が整えば、いつでも転職できる状態は、付加価値ある人材といえますり
そこで、今回のテーマは、優秀人材を採用したい採用側の視点を踏まえて、自分のキャリアを再生して、『できるヤツ』になるための3つのポイントをお伝えします。
1.第一印象は軽視できない
採用する際、履歴書の内容や面接室に入ってくるときの立ち振る舞いといった第一印象が与える影響を軽くみてはいけません。
とくに、直接相対する面接では、最初の第一印象でしくじると、面接での受け応えで相当実のあるものがないと挽回は厳しいでしょう。
第一印象は、その人が持つ仕事への姿勢が大きく影響します。
仕事への価値観、継続力、達成意欲、挑戦心等を自分のコトバで伝えることができる人は総じて良い第一印象を与えます。
また、相手思いです。
たとえば、身だしなみは整っているか(靴は磨かれているか、寝ぐせはないか等)、きちんと挨拶するか、面接時に自分の名前をフルネームで伝えるか、言葉遣いは適切か、面接官を向いて受け応えするか等の基本的なことが自然にできています。
そもそも、優秀人材にとって当たり前のことなので、あたかも準備してきました感が出ないことが第一印象の高評価につながります。
2.柔軟さと反応速度は実力の表れ
第一印象に加えて、柔軟さと面接における反応速度も重視します。
柔軟さは、組織における適用力を見極めるために必要です。
組織文化の違いを、みずから受け入れ、どのように行動することが求められるか。
見極めるときに、その経験を具体的に聞き、再現性を確かめます。
また、いわゆる時頭の優秀さ、コミュニケーションスタイルも確かめます。
優秀人材は、そもそも相手思考を備えていますから、面接官の質問に対して、テンポよく受け応えます。そして、質問に対して、的を得た回答になっています。
面接の準備を重ねても、装うことができないため、差になります。
3.行動実績は可能性のリトマス試験紙
採用側は、業績を一瞬だけ上げた人よりも、再現性を感じられる人を採用したいと考えます。
つぎのような経験な有無を通して見極めます。
仮説と検証を通した明確な判断に基づく実績
独自の工夫を加え、状態を変えた実績
全く新しい意味のある状態を創り上げた実績
このような実績は、必ず、目に見える行動が伴います。
さらに、どのような役割であったかを確かめると、その人の基本となる行動様式を把握します。
4.まとめ トライ&エラーを小さく積み重ねよう!
第一印象、柔軟さと反応速度、行動実績。
いずれも、共通することは、相手のことを思う姿勢にあります。
自分さえ良ければいい、という姿勢からは、協業する関係性を構築できません。
仕事は相手があってこそ成り立ちます。
それゆえに、相手思いであるか否かは重要です。
また、自ら考え、行動する。この考えるということと、その考えた結果を実行することは、小さなことから始め、何度もトライ&エラーを繰り返すことで身につきます。
柔軟さとは、そのトライ&エラーを受けとめ、なんとかなるという楽観性で乗り切る。
うまくいかなかったことを、反省することは必要ですが、いつまでもひきずらないこと。
なによりも、このサイクルを何度もまわすことで、自分のできることと、存在感が増してきます。
誰もが、自分で自分の歴史を積み重ねられるはずです。
ゆえに、必ず道は開け、キャリアの再生につながるのです。