キャリアを考えるとき、WILLとCANとMUSTという3つの視点が大切である。
自分のキャリアを考えるとき、WILLとCANとMUSTの重なり合った部分を見つけることが大切である。
これって、本当にそうでしょうか??
人事のプロとして、WILLとCANとMUSTに着目した研修をいくつも見てきましたが、腹落ちしない感覚を持ち続けていました。
理屈的には3つの重なり合った部分を「あたかも」自分の強みとして捉えることができます。この3つがどの程度自分に備わっているかを把握することが重要であるという考えに、一定の理解ができるからです。
とある研修をオブザーブしたとき、研修講師が、この3つをほぼ等しい円としてホワイトボードに描いたことがありました。
それをじっと見ていたときに、気づいたことがあります。腹押ししない感覚の謎が解けたのです。
「WILLとCANとMUSTは、同じ大きさにはなりえないのだ!」
サラリーマン的思考のわな
サラリーマンは、与えられたタスクの答えを導き出すことは得意です。
それゆえに、一般論として、仮説設定力や課題設定力は弱いと言われるのです。
簡単に言うと、「真面目(まじめ)」なのです。
この「真面目(まじめ)」が、無意識にWILLとCANとMUSTは、ほぼ同じ大きさであるべきと認識してしまうのです。
このように認識してしまうと、それぞれの大きさに満たないと思考がストップしてしまいます。その結果、自分のキャリアの先行きが見えなくなります。
起業家的思考の突拍子のなさ
起業家の思考は、サラリーマン的思考とは真逆です。
WILLとCANとMUSTをそれぞれ捉えると、その大きさは等分ではなく、不揃いです。
WILLが一番大きく、それを100とすると、CANはその4分の1の大きさ、MUSTはその16分の1の大きさ。
つまり、WILLだけで突っ走っている場合が多いのです。
WILLは、「できない」を「できる」と考える、つまり、変化を創り出すことを意味します。
突拍子もないのですが、起業家は、WILLだけで走り出し、それにCANとMUSTをくっつけているような思考をしているように感じます。
まとめ
転職は、自分のキャリアを創り出すことに他なりません。
したがって、転職を考える始めるときは、WILLとCANとMUSTの重なり合った部分を探すことから距離を置くべきです。
むしろ、起業家的思考のように、自分のWILL(「したい!!」)に集中すると、CANとMUSTが見えてくるのです。
起業家的思考のように、WILL(「したい!!」)の中から、「できない→できる」を見つけて、それをするために「しなければならないこと」との接着面を見つける。
”WILL” ”CAN” ”MUST”にこだわりすぎると、自分の本心が見えなくなってしまいます。
”WILL”だけに集中することが、転職を考え始めるときに最も大切なことです。
本日も、お読みいただきありがとうございました。