「上司に退職願を出そうと思うのですが、少し困っていることがあります。」
「今日、直属の上司と二度目の慰留面談がありました。部長からの指示だそうです。」
「午前中に上司から連絡があり、夕方部長から面談メールが届きました。」
「ほんとうは年内に退職願を出したかったのですが、年明け早々に部長と面談することになりました。」
「どうすればいいでしょうか? 面談の前に上司か部長にメールで現在の気持ちを伝えるべきでしょうか?」
来年4月から新天地への転職を決断したTさんから、退職を申し出た後の対応についての相談がありました。
立つ鳥跡を濁さずと言われるように、今の会社ともめたくはないけれども、慰留されて退職手続きが思うように進まないことはよくあることです。
今日はその対処法について、お伝えします。
具体的な対処法は、2つです。
一つ目は、意思を決めたら端的に伝えることです。転職を決断した経緯や理由を丁寧に伝え、理解してもらおうとする気持ちは大切です。しかし、場合によっては自分が苦しくなってしまう場合があります。
今回相談を受けたTさんは、実直で義理堅い人です。Tさんのような人は、お世話になったからこそきちんと説明したいと考えてしまいがちです。
説明を即実行できればよいのですが、転職を決断した経緯や理由を丁寧に伝えようとすると、伝えるべきことを整理するたもに時間を要してしまいます。
そうなると、転職を決断した意思表示の時期を逸してしまいかねません。
退職を決断した経緯や理由は、多くても3つくらいに整理して、端的に上司に伝えることが何よりも必要です。
二つ目は、なにはともあれ文書を提出することです。
文書とは、退職願のことです。
転職する意思を伝えるためのフォーマルな手続きですから、簡単なことのように感じるかもしれません。しかし、実行するハードルの高さを感じてしまう人が多いのです。
これへの対応はシンプルです。
退職願をつくること。そして、それを上司に提出することです。
転職を決断した経緯や理由を端的に示すときと同じタイミングで伝えてしまうことがよいでしょう。
お伝えした二つのことを実行するためには、「ブレない自分の軸」を持つことが大前提です。たとえ慰留されても、自分が一度決断したことはブラさない。
退職を申し出るときに注意すべきことは、実にシンプルです。
「ブレない自分の軸」をもって、転職理由を端的に伝え、退職願を提出する。
迷っていると、決断したことがぼやけてしまい、先延ばししたり、転職することの迷いにつながります。
自分の内心に正直に向き合い、必要な手続きを淡々と進めることが必要なのです。
本日も、お読みいただきありがとうございました。