「自分が担当している仕事って、やらされ感なんだよな。」
「上司からいつも指示ばかり。指示に従うことでいっぱいなんだな。」
「考えろと言われても、やり方の外枠を決められてるから、考える余地なんかないよな。」
年齢にかかわらず、仕事にやらされ感を感じる人は多いものですが、45歳を過ぎた人が感じる「やらされ感」はなるべく早く払しょくしておきたいものです。
20代や30代には、じっくりと考える時間的な余裕がありますが、45歳を過ぎるとそれはなくなります。
実際、気持ちの焦りが、仕事で空回りしてしまい、成果につながらずに悩んでいる人もいるでしょう。
そんな方におすすめしたいのが、自分の存在価値を高める3つのギリギリ思考法です。
1.できるかできないか、ストレッチの効いた目標を設定する
まず大切なことは、自律的な目標を設定してみることが重要です。
そもそも仕事上での「やらされ感」を感じる理由のひとつに、目標を自律的に設定できていないことがあるからです。
つまり、「与えられた」目標に取り組んでいることが多いということです。
仮に「与えられた目標」に自分のやる気につながる内発的な動機が見いだせとしても、「自分」が「達成できるか、できないか」というストレッチの効いた目標を設定したか否かという点がポイントです。
「目標」に対して、自律的にコミットする機会を設けることで、自分の力を引き出すことになります。
2.自分の活かし場を残しつつ、退路を断つ
45歳を過ぎると、あえてチャレンジして失敗するよりも、慣れ親しんだやり方で失敗しないようになりがちです。自分がやりやすい仕事は自分を活かしやすい仕事とも言えます。
しかし、そればかりではマンネリ化につながり、伸び悩みます。伸び悩んでいる姿は、「今一つ」という評価につながりやすく、存在価値のある人材として認められません。一歩間違えれば、「いてもいなくても良い人材」になりえるのです。
そこで、自分を活かしやすい仕事を「持ち味」を活かすと捉えて、あえて、チャレンジングなことに取り組むことが重要になります。
「できるか、できないか」というストレッチな目標を設定することに近い考え方ですが、やりやすい仕事に取り組みたいという気持ちと別離し退路を断つのです。
こうすることで、いままで挑戦したことのない仕事に取り組み、自分の成長余力を認識することができます。
成長余力を認識することは、必ずしも「短所」を伸ばすことではありません。
もちろん、「短所」について、補強するために必要なアクションプランを見出すことができますが、「長所」について、より強化するためのそれを見出すことができるのです。
存在価値のある人材になるためには、あえて「短所」を補強することを捨て去るという選択もありえます。それも、自分には「長所」で勝負していくということを決め、自分のキャリアに覚悟を決めることです。
退路を断つということは、覚悟を決めて前進することにつながるため、自分に必要となるチカラを自分で選択することになります。
3.自分の裁量枠を見つける
「やらされ感」の最大の原因は、自分が物事を決める裁量枠を持ち合わせていないからです。
確かに、施策を決定するために、会社では役職位に応じた決裁権限が明確に定められていますので、自分が物事を決める裁量枠を持ち合わせていなことは仕方のないことかもしれません。
ただ、「どの範囲内までは自由に動いて決めることができるか」は、仕事に対する仮説の立て方(課題提起、課題設定)次第で、あらかじめ裁量枠を自分のものにすることが可能です。
たとえば、納期、投資可能な金額水準、完成させる品質水準、その仕事が組織に与える貢献水準の4つについて、自分の上席役職と握り合うことができれば、その範囲で自由に動いて決めることが可能になります。
裁量枠を自分のものにすることができれば、自律的に動ける人材と評価されることになります。
「できるかできないか、ストレッチの効いた目標を設定する」「自分の活かし場を残しつつ、退路を断つ」ということと併せて、「やらされ感」を遠ざけることが可能となります。
自分の裁量枠を見つけることは、正面から仕事にコミットする意識を喚起させることになります。
4.まとめ 「考えて働く」
「ギリギリまで自分で自分を追い込む」
「追い込むからこそ、自分でやるという意識が芽生える」
「自分でやるという意識が芽生えれば、「やらされ感」は遠ざかる。
今回お伝えした3つのギリギリ思考法は、結局は、自分で考えて働くための思考法です。
そして、自律的な働き方の実践につながることから、存在価値のある人材となるための思考法とも言えます。
「行動すること」と「考えて働くこと(考働すること)」の両輪がまわれば、45歳を過ぎてからでも、必ず道は拓けてきます。
本日も、お読みいただきありがとうございました。