「転職理由をどのように伝えるか」
シンプルですが、対応を誤るといささか面倒なことになりかねません。
とくに45歳からの転職では、転職先でマネジメントを任される可能性が高いので留意が必要です。
端的に退職理由を伝えればそれで良いものの、伝え方の要点を押さえておかないと、思わぬ事態に遭遇してしまいます。
今日は、転職理由を「どこまで伝えるか、どのように伝えるか」について、お伝えします。
上司が面談を要請することの意味
45歳で22年勤めた会社を退職することにしたTさん。
2020年4月から転職することを決め、退職の意思表示をしたところ、想定外に慰留されてしまい、直属の上司である課長の他に、部長とも面談することになってしまいました。
部長からは、「冷静に自分の考えを振り返って欲しい」との連絡があり、転職理由を具体的に開示してほしいとの要請をうけたのです。
Tさんは正直に転職を決断した経緯を伝えようと考えていたようですが、私はそれに否定的な考えを示しました。
私が否定的な考えを示した理由は2つです。
第一に、上司が本当に慰留しようという意思があるか懐疑的であること。
第二に、上司に転職理由の経緯を伝えることで、Tさんにメリットがないこと。
いずれにも共通していることは、上司が本気で慰留しようとしているのではないことにあります。たとえば、社員から退職の意思表示がされたとき、人事部が詳細を把握するよう指示している場合があります。上司が自分に責任がないことを確認するための機会にしようとしている場合もあります。
上司が本気で、会社に残ってほしいと考えるならば、退職の意思表示がされたときに、いの一番に本人と会って、翻意するように説得するでしょう。
上司が面談を要請する場合、そのタイミングが退職の意思表示直後で無い場合は、上司は本気で慰留するつもりはないと捉えることです。
面談で伝えること
転職するならば、転職前の会社とわだかまりを残すことは得策ではありません。
上司との面談も、無下に断るのではなく、丁寧に対応することです。
私がオススメしている面談で注意することは、つぎの3つです。
-
転職理由を3つ以内のキーワードで整理して、端的に伝える。
-
整理した転職理由以外のことには、決して言及しない。
-
会社に対する批判的な考えは伝えない。
ポイントは、多くを語らないことと、会社(人間関係も含む)への批判はしないことです。
まとめ
転職の決断を翻意するつもりがないのに、「上司との面談では、転職に至る経緯の詳細を伝えることが必要ではないか?」と感じてしまうならば、その考えは一旦脇に置いてください。
上司との面談ということで、無意識に詳細を報告しなければならないと感じてしまう必要はありません。面談は拒否せず、会って話しはするものの、決して「多くは語らない」ことです。
明日は、その理由の詳細をお伝えします。
本日も、お読みいただきありがとうございました。
【参考記事】
hiratsukacareer.hatenablog.com