昨日もお伝えしたとおり、部下ができるようになるためには、「できること」からやらせてみるしか方法がありません。
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そして、「できること」をある程度経験させ、それを土台にして、部下の能力を少し超える仕事を与えることが理想です。
そうは言っても、これは教科書的なことと捉えられがちです。
日常的に、上司が、「なんで、できないんだ!」という思いを持ってしまうことは多いものです。
深い溝を生む2つの原因
上司が、「なんで、できないんだ!」という思いを部下に持つとき、上司と部下との間に深い溝が生じています。そして、溝が存在していることは、両者ともに感覚的にわかっているし、できることなら解消したいと思っているものです。
この溝を生む原因は2つあります。。
原因の一つは、思考の礎の違いです。昨日、上司はクリエーター的思考、部下はオペレーター的思考に陥りやすいとお伝えしました。
これは言い換えれば、視点の高さの違いです。
上司は仕事をより高い位置から捉えるものの、部下は仕事を目の前の位置から捉える。ゆえに両者の視点の高さが異なるのです。
ゆえに、上司は、部下と視点の高さが違うという当たり前のことを認識し、その高さを解消する術を身につけなければいけません。
そのためには、もう一つの原因を認識することが必要になります。
その原因は、思考の抽象度です。
言っていることが意味不明?
上司は仕事を捉える思考の抽象度が部下よりも高いということも認識しなければいけません。
部下が上司の言っていることがよくわからないと嘆くことが往々にしてあります。これは、日本語として理解できないのではなく、何を伝えようとしているか理解できないということを意味しています。
「なんとなく、こんな感じで仕上げておいて。」
「だいたいの感じで、組み立てておいてよ。」
「過去の資料を見れば、ある程度わかるはずだよ。」
「打ち合わせの通り、ざっくりとまとめておいてよ。」
上司の指示を、部下が斟酌してくれるだろうという期待してしまうべきではありません。
上司の頭の中では、抽象度が高く、わかっているつもりのことでも、部下がそれをレアルに解釈できないからです。
抽象度を下げるためには、情報量がカギになります。
上司と部下との間での情報量を近しくさせ、同じレベルで思考できるようにするということです。
まとめ
視点の高さを意識して、思考の抽象度を下げる。
この2つを知るだけで、部下の気持ちを理解するためのきっかけがつかめます。
きっかけとは、先ほども伝え「情報量」です。
「部下は上司が期待するほど上司のことを理解しないものだ。」
上司としては認めがたいことではありますが、組織の成果責任を果たすためには、今一度再認識することが必要です。
そのためには、「話をする」「対話する」という手段により、上司と部下との「情報量」を担保しなければいけません。
まずは、上司が任されている組織の成果について、上司の認識を具体化し、伝えるべき情報を整理してみることから始めてみるといいでしょう。
そして、意識的に上司から部下に語りかけてみましょう。
本日も、お読みいただきありがとうございました。