2019年8月9日に出版された「田中角栄のふろしき」(日本経済新聞出版社)を読みました。
田中角栄氏は、政界で大きな力を振るい、様々な実績を上げた人物で、誰もが知る著名な政治家です。私が氏のことでもっとも印象に残っていることがあります。小学生の頃、氏がロッキード事件で逮捕されたことです。当時のニュースに大々的に取り上げられていたことが頭に強烈に残っています。
「田中角栄のふろしき」には、首相秘書官の証言を元に、リアルな氏の人となりが書かれています。
私がこの本に興味をもった理由。それは、なぜ氏があれほどまでに強力な影響力を持つことができたのか、ということを知りたかったからです。
「田中角栄のふろしき」には、そのことが生々しく書かれています。
本のなかに、印象に残った箇所があります。その箇所に、強力な影響力の源泉がありました。
人の何倍も努力する
「一日宴席三つ、午前二時起床」(P102)の一説に氏の凄みを示すエピソードが書かれていましたので、引用します。
(P104からの引用です)
「確かに角栄は10時過ぎには寝る。ところが午前二時になるとむくっと起き上がり、勉強を始めるのだった。
役所が用意した資料を徹底的に読み込み、事実関係を把握し、データを頭い入れていく。時には関連図書もしっかりと読み込むのだった。
四十年あまりの議員生活で三十三本という前人未踏の数の議員立法を成立させた裏にはこうした地道な努力があった。」
(P105からの引用です)
角栄を「天才たらしめる、ものすごい努力が陰にはあった。それが人には分からないように懸命に努力していたのが田中さん」と小長は言う。
(文中の小長とは、氏が通産大臣に任用されたときに秘書官となった方で、後に首相秘書官も務めた方です。)
私はこの一説を読んだときに感じたことが2つあります。
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氏の絶対的な行動量が、政治家として影響力の源泉であったこと。
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人知れず、人の何倍も努力し、結果につなげようとすることが氏の行動源泉であったこと。
なにかを変えようとするには
「なにかを変えようとするとき」に必要となることを示唆しています。
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たしかなエビデンスにもとづき意思決定するために、情報収集を徹底したこと。
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そのための時間は惜しまず、時間をつくった上で、行動し、結果を出していったこと。
まとめ
読後感じたことは、「なにかを成し遂げる人は、人の見えないところで人の何倍も努力している。」は本当のことなんだということです。
なにかを変えようとするとき、気持ちを奮い立たせるときに、この本を読んで感じたことを思い出してみることにしました。
もし、あなたがなにかを変えようとしているならば、ぜひ参考になさってください。
本日も、お読みいただきありがとうございます。
【ご参考:田中角栄のふろしき】