40歳を過ぎて晴れて転職することができたとしても、それが明るい将来を保証してくれるものではありません。転職はあくまでもキャリアの分岐点に過ぎず、転職した後の行動次第では、転職後のキャリアが暗転することはよくあることだからです。
人事の仕事に携わっていると、面接では好印象だった人が、入社後に評価を極端に下げてしまうケースを目にします。
多くの場合、実際に一緒に働いてみると、その人の言動が評価を極端に下げる要因になっているわけですが、当の本人はそのことに気付いている節がなく、結果として、職場で浮いた存在になってしまうことがあるのです。
せっかく覚悟をもって決断した40歳を過ぎた転職。失敗しないことが大切なことです。
そこで、、今日から3日連載で、失敗しないたむの3つのヒントをお伝えしていきます。
今日は信頼残高についてです。
信頼残高を積み上げる
「友達100人できるかな」ではありませんが、転職した会社ではゼロから人脈を築き上げていくことが必要になります。
社会人としての経歴の中で積み上げてきた業界における人脈は維持できることがあっても、新しい職場ではそうはいきません。
40歳を過ぎて転職した人に対して、職場の人は多かれ少なかれ、つぎのような印象をもっているものです。
それは、「お手並み拝見」という印象です。
日本的な職場慣行かもしれませんが、転職した直後の会社における信頼残高はゼロなわけですから、当然のことです。
40歳を過ぎて転職する人で、失敗する人の多くは自分のプライドにこだわりがあり、自分からともに働く同僚と打ち解けて話をしない場合が往々にしてあります。
「郷に入れば郷に従え」の通り、自分から胸襟を開いて、話をすることができないと、自分の信頼残高を増やすことは決してできません。
つまり、自分から距離感を縮めることが大切になるわけです。距離感を縮めるには、単純接触回数を増やすことが最も早道です。
協業の機会を大切にする
自分から距離感を縮めて、信頼残高を増やす土台を築くことのほかに、もう一つ工夫するとよいことがあります。
それは、新しい職場で一緒に仕事をする機会を意図的に持つということです。
仕事の質は問いません。コピー機の紙詰まりを一緒に治したりすることでも良いくらいです。
協業する機会は、自ら作り出すことがとても大切です。そのためのコツは、周囲の動きに敏感になることです。周囲の動きに敏感になると、だれが今どのようなタスクに取り組んでいるかを察知することができます。
そうなると、そのタスクが何を目的としているか関心が芽生えてきます。関心が芽生えれば、そのことについて自分でわかる範囲で構わないので調べてみる機会を持つことができます。
すれと、そのことをもとに、タスクに関することを質問する機会が持てます。そして、そのことを起点に協業することにつながったりするのです。
これは、あくまでも一例です。
しかし、一緒に汗をかくという機会が信頼残高を増やすためのもう一つの近道であることは念頭においておくことが大切です。
まとめ
40歳を過ぎた転職で失敗しないための1つ目のヒントは、新しい職場における信頼残高の構築です。
このことを1日でも早く着手することが、結果として、自分の転職後の活躍の可能性を広げ、成果を創出し、組織に貢献することにつながるからです。
自分のプライドは一旦横において、愚直に取り組むと、必ずプラスになります。
ぜひ、試してみてください。
本日も、お読みいただきありがとうございました。