NHKのプロフェッショナルという番組をご存知ですか?
出演者は、いろいろな業界の第一人者の方です。
出演者の日常を密着取材するとともに、過去の経験を振り返るという番組構成になっています。
とくに私が好きなところは、
①出演者の過去、現在、未来をつなぐストーリー仕立てになっていること
②番組の最後に出演者が考える「プロフェッショナル」の定義を知ることができる
という2つの点です。
【ご参考:過去記事です】
hiratsukacareer.hatenablog.com
おそらく私が、45歳からのキャリアの請負人であるからだと思いますが、この番組を見るといつもこう思います。
「各界の第一人者の方の今は輝いているけれども、その裏には人知れない多くの努力と苦労があるんだ。」
「第一人者になるには、それ相応の時間が必要なんだ。」
「過去の経験が今につながり、未来への展望するチカラになっているんだ。」
「キャリアが築かれる過程は、計画的偶発性理論が存在しているんだ。」
「ひとつのこだわりを、皆さんお持ちなんだ。」
昨日、録画しておいた『成功率95% 家電修理の達人』である今井 和美さんが出演されたプロフェッショナルを見ました。
番組を見る前は、家電修理という分野に地味な印象を持っていましたので、失礼ながらあまり期待していませんでした。
しかし、見終わって、衝撃を覚えました。
それは、今井さんが語られていたことが、計画的偶発性理論そのものだったからです。
あらためて、計画的偶発性理論
私は、計画的偶発性理論、キャリアを再設計する際に持ち合わせておくことをおススメしています。
計画的偶発性理論は、5つの視点で構成され、じぶんのキャリアにおいて、これらの5つの視点が適切に連動していると、よりよいキャリアが築かれるというものです。
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好奇心(たえず新しい学び、学習の機会を模索し続ける)
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持続性(うまくいかなくても、途中でやめずに、努力し続ける)
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楽観性(可能性に対してポジティブであり、新しい機会をチャンスととらえる)
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柔軟性(自分の考えにこだわらず、考え・思い・行動を変化させる)
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冒険心(結果が想定されていなくても、リスクを取って(チャンスと捉えて)、行動を始める)
じぶんが辿ってきたキャリアの足跡、とくに「キャリアの分岐点」を振り返るときに、この5つの視点でそれを捉えると、その分岐点がじぶんにもたらした意味を深く解釈することができます。
なぜ、深く解釈できるのか
私は、つぎのように考えています。
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仮にその分岐点がその当時のじぶんにとって苦い経験であったとしても
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それとじぶんが対峙するときに、この5つの視点がうまく連動していたことが確認できると
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その経験がじぶんのキャリアにプラスの影響を与えて「今」があるということ
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じぶんの言葉で深く理解することができ、
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じぶんのキャリアのパターンをじぶんの言葉で語ることができるようになり
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過去→今をつなげて、将来を予測するチカラが備わり
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将来につながる行動が見えてき
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じぶんのキャリアがより豊かに形成される
万が一、じぶんの「キャリアの分岐点」で、5つの視点の何かが足りていなかったとしても、それを把握することで、対処の方法を考えることにつながります。
足りていない視点について、それを今後のじぶんのキャリアを展望する時に意識することで、豊かなキャリア形成につながり、じぶんの人材力を強化することにつながるからです。
それゆえに、5つの視点で捉えることが大切なのです。
今井 和美さんの言葉に宿る5つの視点
番組の中で、今井さんはつぎのようにお話しされていました。
(以下、番組で語られていたことを反訳して引用し、記載させていただきます。なお、矢印以下の記述(赤文字)は、私が追記したものです。)
「自分がこう生きよう」と決めて、それのことばっかり思っていると、そのようになっていくもんです。
⇒ 持続性、冒険心(リスクテイク)
「こういう風にしよう」と思っていたら、そればっかりに興味をもっていくと、やっぱりできていくもんなんですよ。
⇒ 好奇心、柔軟性
だから、自分のやりたいと思うことを1つや2つの失敗で諦めずに、ずっとやっていったら、何十年もやっていったら、大体ものになる。
⇒ 柔軟性、楽観性、冒険心(リスクテイク)
諦めずにずっとやっていけば、「なんとなるもんだ」と思いますよ。
⇒ 好奇心、持続性、楽観性
いかがでしょうか。
今井さんがご自分のキャリアを総括してお話しされたことの中に、見事に、計画的偶発性理論の5つの視点を見出すことができることをお分かりいただけると思います。
まとめ
人は、キャリアの分岐点に立っていると、「じぶんが何に迷っているのか」が見えなくなります。
そういうときは、等身大のじぶんを一から分解して、迷いの原因を探るというプロセスが極めて重要になります。
じぶんの過去の経験、キャリアの分岐点を、少しづつ、すこしづつ、一つひとつ、丁寧に振り返り、今の立ち位置を確認し、将来(たとえば、3年後のありたい姿)を描き、小さくてもいいから歩みを始める(行動する)ということで、迷いから抜け出すことができます。
そして、誰もが、本気になれば、じぶんのキャリアを人任せにするのではなく、主体的かつ自律的に築いていくことができると、私は信じています。
私のおススメしている方法は、とてつもなく遠回りな方法のように感じられると思います。しかし、この方法でじぶんの価値観を確かめることができ、ブレることのないじぶんのキャリアを築くための近道の方法であると、私は考えています。
今週は、【キャリア再設計】をテーマにお伝えしてきました。
キャリアの分岐点に立っていらっしゃる方が、つぎの一歩に踏み出すことにつながるならば、とても嬉しいです。
本日も、お読みいただきありがとうございました。
【キャリア再設計シリーズの記事です】
hiratsukacareer.hatenablog.com
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