「知覚動考」=「ともかくうごこう」
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「とも(知)かく(覚)うご(動)こう(考)」
やみくもに動くのではなく、意図をもって考えて動くことが、じぶんのキャリアを主体的かつ自律的に築くために欠かせないと、私は考えます。
したがって、3年後の「こうありたいじぶん」を目標設定することは、意味があり、遠回りだけれども、近道であると私は信じています。
『意図を持って動く』ということが、とても重要なのです。
価値観を知ること
キャリアに関する相談を受けるとき、必ず確認することがあります。
それは、その人の「価値観」を確かめることです。その人を理解するためには、その人の生き方や選択基準を表す「価値観」を確かめることが大切だと考えるからです。
「価値観」を確かめるというと、哲学的なイメージを持つ方が多いかと思います。
簡単に言うと、
「どのような物事に価値を感じるのか」という人が無意識に評価したり、判断したりすること
と捉えています。
つまり、人の行動の源泉になっているものだと理解しています。
キャリアの迷う時は、じぶんの「価値観」のあり方が揺らいでいるときだと、私は考えます。
意図をもって行動することとの関連
社会人としての自分史を通して、じぶんを取り巻く出来事を計画的偶発性理論の5つの視点(好奇心、持続性、楽観性、柔軟性、冒険心(リスクテイク))で解釈すると、じぶんの過去と現在のつながりを把握できます。
じぶんのキャリアパターンを把握することです。
このキャリアパターンを把握することから、じぶんの価値観を解釈することができます。キャリアパターンを構成する出来事を通して、その時々にじぶんが何を重視して評価したり、判断してきたかを考察することができるからです。
「何を重視して評価したり、判断してきたか」は、「何に価値を感じるか」とも言えます。それは、無意識であったとしても、じぶんが「意図」をもって選択し、行動した結果であると、私は考えます。
「何に価値を感じるか」は、じぶんが生きてきた経験を通して形成されたものでもあります。
過去の出来事から価値観をあぶり出す
正確な表現ではありませんが、「価値観」と「好き・嫌い」や「快・不快」は近しいと感じています。
「好き」と感じる、「嫌い」と感じる
「快い」と感じる、「不快」と感じる
これらは、経験の中で無意識の選択力です。無意識であるがゆえに、「なぜ、そのように感じるか」ということをじぶんに「問い」かけても、答えに到達することは簡単ではありません。
それゆえに、じぶんの過去の出来事を可能な限り書き出し、それらの関係性を考察することを通して、背景に存在する「価値観」を見出すことが大切になるのです。
それは、じぶんの歴史において、無意識に選択し続ける「意図」を探り出すことでもあります。
まとめ(「価値観」は「選択力」)
「価値観」を的確に把握していないと、選択する局面で、選択力が揺らぎます。
じぶんの【なるべくならば】感じていたい「価値観」と【なるべくならば】感じていたくない「価値観」がブレると、「迷い」が生じます。その結果、選択を誤りかねません。
そういう意味において、「価値観」は「じぶんの人生を決定づける」ものなのです。
やみくもに動くのではなく、「意図」をもって動くとは、じぶんの「価値観」を踏まえて、動くことでもあります。
もっとも、じぶんの「価値観」が、じぶんの将来を豊かにするものであるかは、慎重に見極めることが大切です。場合によっては、じぶんの「価値観」を見直すことが必要になることがありうるからです。
この点については、明日、お伝えしたいと思います。
本日も、お読みいただきありがとうございました。