45歳からの転職を考えるとき、今の会社を離れた自分のチカラの通用性、あるいは、じぶんの強みの伝え方でアタマを抱えることが往々にしてあります。
じぶんのチカラは、なんとなくわかっているようですが、明確に言語化できないためです。
転職するしないにかかわらず、社会で働くうえで、じぶんのチカラを適正かつ冷静に認識することは、つぎの点でメリットがあると、私は考えます。
-
じぶんのミッションを確認できる
-
じぶんのモチベーションの源泉を確認できる
-
じぶんの貢献できることに集中できる
そこで、今日は、
わかっているようでわからないじぶんのチカラを確かめ、自分の強みを認識する方法
をお伝えしたいと思います。
人材力の定義
このブログでは、人材力をつぎのように定義しています。
人材力={【基礎力】+【専門力】+【再現力】}×【人間力】
これら4つのチカラが相互に作用し合って、人それぞれの人材力を形成しているという考え方です。じぶんのチカラを人材力と置き換えて考えてみましょう。
わかっているようでわからない原因
原因は2つあると、私は考えます。
一つ目は、「透明化」ということです。
「自分のことは透明化している。」という話を聞いたことがありますか?
この話は、「自分のことはわかっているようで、わかっていないものだ。」ということを「透明化」という例えで表現しています。
文字通り、「透き通ってしまっている」ため、じぶんでは認識することができない、ととらえてください。
「透明化」している「じぶん」を可視化することが必要になります。
二つ目は、「整理整頓されていない」ということです。
「じぶん」に関する情報が整理整頓されていなければ、「じぶんのチカラ」を適切に把握することはできません。
机の上が整理整頓された状態で仕事をする方が、机の上が乱雑な状態で仕事をするよりも、正確にかつミスなく仕事を完成できます。
「じぶん」のチカラを把握するためにも、同様に整理整頓されていることが望ましいのです。
じぶんのアタマやココロのなかに、「じぶん」に関する情報がランダムに置かれている状態から、その一つひとつから読みとれる「じぶん」のチカラを認識できません。
整理整頓されていない「じぶん」に関する情報を整え、可視化することが必要です。
「じぶん」をリバースエンジニアリングする
「リバースエンジニアリング」という言葉を耳にしたことがありますか?
ここからは、「じぶん」を「精密機械」に例えてお話しします。
三省堂の大辞林によると、
「競合する他社が開発した新製品を分解・解析し、その原理・製造技術などの情報を獲得して自社製品に応用すること。」
と解説されています。
競合他社の製品を分解することで、その特長を確認するというリバースエンジニアリングの考え方を、「じぶん」にあてはめてみましょう。
(私は、「じぶん」は競合他社ではないものの、第三者的視点に立って「じぶん」を見つめ、「じぶん」を分解し、解析することに一定の意味があると考えています。また、文系人間の私は、正確にリバースエンジニアリングを捉えていないと思いますが、その点はご容赦ください。)
まず、「じぶん」の過去を洗いざらい、すべて書き出すことは、「じぶん」を分解することにあたります。
過去の出来事を構成する部品のごとく、一つひとつ確認するということです。
つぎに、それらをグルーピング化してみます。
部品の一つひとつは、それ自体では動きはありませんが、組み合わせる(グルーピング化する)ことで、精密機械として機能します。
書き出した「じぶん」の過去について、共通項を見いだしグルーピング化する。それは、すなわち、機能する「じぶん」を構成する単位を明らかにすることです。
最後に、明らかになった単位が、どのように構造化されて一つの精密機械ができがっているかを解析します。
グルーピング化された「じぶん」の過去を、もう一段上の視点で組み合わせ、最終的な精密機械である「じぶん」を構造的に認識するということです。
「じぶん」をリバースエンジニアリングすることで、「じぶん」を構成する設計図を把握することができれば、
『わかっているようでわからないじぶんのチカラを確かめ、自分の強みを認識する』
ことができるのです。
まとめ
冒頭でもお伝えした通り、転職するしないにかかわらず、社会で働くうえで、「じぶん」のチカラを適正かつ冷静に認識することは、つぎの点でメリットがあると、私は考えます。
-
じぶんのミッションを確認できる
-
じぶんのモチベーションの源泉を確認できる
-
じぶんの貢献できることに集中できる
「じぶん」のチカラを可視化できるということは、じぶんのアタマとココロの中を構造化して認識することにほかなりません。
「じぶん」に関する情報を「可視化」し、「整理整頓」することで、「じぶん」の構造を確かめることは、遠回りなようですが、適正かつ冷静な自己認識につながります。
つまり、「じぶん」の人材力が見えてくるのです。
それゆえ、一時(いっとき)、時間を確保し、「じぶん」の過去をリバースエンジニアリングして、「じぶん」を構造化することをおススメします。
本日も、お読みいただきありがとうございました。