「先送りしない方法」がベストセラーになるように、やらなければいけないことを「ついつい先送り」してしまうことがあります。
「未完了を完了に!」と頭ではわかっていても先送りしてしまうことは、気持ちに不安感を与えるので、よくないとはわかっていてもです。
そもそも、「やらなければいけないこと」という案件が、「やりたいこと」ではないから、先送りしてしまうとも考えられます。
「やりたいこと」なら、なんとかして「やろう」と動き出すはずだからです。
「やらなければいけない」を「やりたい」に変えるには、前向きなマインドになることが大切です。
そして、意外と前向きなマインドになることは簡単だと、私は考えます。
ヒントは、「動き始める」です。
当たり前すぎますが、詳しくお伝えしたいと思います。
【目次】
先送り案件の正体とは?
先送りしてしまう案件は、「めんどくさい案件」「なるべくなら人に振りたいような案件」であったりします。先送りしている間は、そのことを考えなくてもいいので、気持ちも楽になるのですが、この案件に「締切日」があったりすると、やっかいです。
「締切日」がある先送り案件は、「いずれ必ず完了」させなければならないからです。
①先送りする
②やらなくていい間は安心する(考えなくていいから)
③締切日が迫る
④まずいと感じる
⑤やらなかったときに起こる事態を感じる(焦る、怒られる)
⑥締切日間際に手を動かす
⑦結局、締切日に間に合わない
⑧締切日を延期してもらう
⑨延期してもらった締切日の直前までアタフタする
⑩やっとの思いで完了させる
こんな具合に、アタフタしながらも完了させたりするので、「先送りしても、なんとかなるでしょ。」という微妙な経験知を得ていたりします。
そう、先送り案件の正体は、「先送りしても、なんとなかる」という自分の経験が正体だったのです。
先送りをやめる最初の一歩
「先送りしても、なんとなる」が先送りしてしまう原因だとすれば、最初の一歩は、「まず、手を動かす」です。
「動き始める」です。
「どうやって進めるか、計画をたてる」ではなく、できそうなことから着手してみるのです。
動き始めると、「あれ?なんか意外にいけそうだな。」「あー、ここがやっかいになりそうだな。」といったようなことに気づきます。
マインドが前向きになるきっかけが、この気づきです。
計画することは大切なことですが、やった気になってしまったりします。
そこで、最初の一歩を「計画する」にせず、「やった気」を「やった」にして、動いたことを実感するのです。
小さなことでも、「やった」ということが、自信につながり、前向きなマインドになります。
動いてみて、計画を立てる
「動き始める」と、①わかっていること、②わかっていないことを区別できるようになります。
①いまできること、②すこし検討が必要なことが明らかになります。
この時点で、先送り案件に関する計画を立てることをおススメします。
「動き始める」ことで、自分のアタマの中に完了するまでの工程表の感覚を持つことにつながります。
計画は「概要版」であってもかまいません。自分で工程感を考えることが大切です。
動きはじめて、いったん歩みを止めるとは、現在地と目的地の方角を確認するようなものです。
もう一度動く、そして、完了させる
自分のアタマの中に工程表ができたら、もう一、動いてみます。
この時点では、少し検討が必要なことへの具体的な対応策を講じてみます。未完了のことでボトルネックになっていることへの具体的な対応策です。
そして、対応策の手順を明らかにし、①ひとりでできること、②他者の協力が必要なことを分類し、完了に向けた最終の工程を確かめます。
ここまでくれば、完成までの目途がはっきりとしてきます。
まとめ
先送りすることは、自分の信頼を少しずつ失うことだと、私は考えます。
それは、他人からの信頼を失うことだけではなく、自分自身が自分に対して信頼を失うことのような気がします。
「動かなくても、なんとなる」という意識は、気づかないうちにルーズな自分を形づくるのではないでしょうか。
動き始める → 現在地を確認する → もう一度動いてみる → 完成させる
この流れをアタマにいれておくと、先送りする癖が少しずつなくなっていきます。
先送りはしようとしたら、自分にこう問いかえると、「よし!やろう!」という気になります。
ぜひ、試してみてください。
先送りは、自分の信頼を失うこと