45歳からの年収1.5倍化プログラム

キャリアを再生させる5つの視点(好奇心、持続性、楽観性、柔軟性、冒険心)から、自分の価値を再発見して、これからの15年を30年の濃さにしよう!

45歳の転職は要注意! 「やりたいこと」を見つけるべきか? 

f:id:hiratsukacareer:20171011060015j:plain

 

自分のキャリアを「リフレクション(振り返り)」することは、とても大切なことです。他方、わかっているものの、日々の仕事や私生活に忙殺されると、疎かになりがちです。

 

「やらなければ・・・」と思いつつ、気がつくと10年、15年という月日はあったという間に過ぎてしまいます。

 

キャリアを客観的に捉えるためには、「自分が人生をかけて成し遂げたいこと」がなにであるかを、強く意識する必要があります。誰からも強制されることなく、自分の意欲や心が高揚することに出会うことができれば、そのことに「コミット」することができるはずです。

 

多くの人が「やりたいことを見つけたい」と言いつつも、その「やりたいこと」の多くは自分が「できること」の延長であったり、心の底から「やってみたい」と思えることではなかったりします。

 

サラリーマン生活が長くなると、「他人からの期待に応え、それなりの成果を創出する」ことに慣れてしまいます。「自分のやりたいこと」が「他人からの期待に応えること」という方程式が固定化してしまうと、「やりたいこと」が見つからないまま、いたずらに時間が過ぎてしまいます。

 

【目次】

 

抽象的なイメージの正体をさぐる

 

 

45歳を過ぎても「やりたいこと」が見つからないと焦りを感じることでしょう。それは、自分の存在価値を見出すことができないことに等しいからです。

 

焦りは禁物です。「やりたいこと」が見つからないのは、会社や職場が自分に合っていないと早合点してしまい、転職することを考え始めたりすると、ますます「やりたいこと」は見つかりにくくなります。

 

私は、「やりたいこと」が見つからないという人でも、人の心の中に「やりたいこと」の抽象的なイメージは存在すると信じています。人は誰しも、生まれてきたからには、その人が果たすミッションがあると信じているからです。

 

「やりたいこと」が見つからないということは、実は抽象的なイメージを具体的に自分のコトバで語ることができていないことが原因だと、私は考えます。抽象的なイメージは、モヤモヤした感覚に直結します。

 

どうすれば、そのモヤモヤした感覚を具体化できるでしょうか。

 

自分が一皮むけた経験を認識しよう

 

 

人が成長するきっかけは、つぎの3つの機会に集約されます。

 

(1)新しい仕事、環境に身を置いたとき

(2)一段高い役割・役職位に就いたとき

(3)難易度の高い仕事や負荷がかかる仕事を任されたとき

 

45歳になるまでの間に、この3つのいずれかの機会を通して「できない自分」が「できる自分」に変容した経験があるはずです。変容した経験は、「自分が一皮むけた経験」にほかなりません。

 

この経験の中に、自分のキャリアの核となるものが隠されているはずです。そして、それが自分の「基礎力」「専門力」「再現力」「人間力」といった成果を創出するために必要となる基本的な要素につながっているのです。

 

自分が一皮むけた経験を振り返ることは、自分が成し遂げてきた道のりを見つめ直すことであり、それを通して、これから自分が成し遂げたいことを具体的にイメージする基盤になるのです。

 

自分が取り組んだ仕事を再評価する

 

 

モヤモヤを実感し、自分が一皮むけた経験を振り返った後は、自分が取り組んだ仕事はwant to 的な仕事であったかhave to的な仕事であったかを分析します。

 

want to 的な仕事とは、他者からの評価のいかんにかかわらず、「やりたい」と感じて取り組んだ仕事。have to的な仕事とは、誰かの期待に応える義務的、強制的に取り組んだ仕事です。

 

分析した結果、自分が身につけたこと、気づいたこと、自分のキャリアにプラスであったことを認識できれば、後者の仕事が多かったとしても大丈夫です。自分が取り組んだ仕事を前向きにとらえることができれば、その中から、「自分ならでは」のミッションが見つかるからです。

 

「やりたいこと」が今の仕事の延長であってはならない、という思い込みを抱く人がいます。たしかに、「やりたいこと」は今の仕事とは「別のこと」のように思えます。そのほうが、なんとなく「かっこいい」感じがしますから。

 

ただ、私は仮に「やりたいこと」が今の仕事の延長であり、他人からの期待に応えることであっても良いと考えます。ただし、他人からの評価を得ることを目的としたものではないことが前提ですが。他人からの評価を得ることを目的とすると、それが得られないと自己肯定感が下がり、良い結果につながらないからです。

 

まとめ

 

45歳以降のキャリアを考えるとき、「やりたいこと」が見つからない状態を持ち続けることは、キャリアの迷いを増幅させることに加え、自己肯定感を下げることにもつながります。

 

要するに、「自信を喪失する」ことになるのです。

 

私は、「やりたいこと」が見つからないという人でも、人の心の中に「やりたいこと」の抽象的なイメージは存在すると信じています。人は誰しも、生まれてきたからには、その人が果たすミッションがあると信じているからです。

 

今回お伝えした「抽象的なイメージを具体化する」、具体化するために「自分の一皮むけた経験を振り返る」「自分の取り組んだ仕事の前向きな部分を評価する」は、「やりたいこと」という原石を発掘し、磨き上げるためのプロセスです。

 

このプロセスを通して、自分の内なるチカラを再認識することが、自分で自分のキャリアの方向性を固めるという点で、45歳からのキャリア形成に必要であると、私は考えます。

 

人は、「自信を喪失したくない」から、誰かに認めてもらいたいと考えます。そして、そのための手段として「転職」を選択する場合があったりします。

 

そういう場合、「転職」することで、「自分が本当にやりたいこと」を実現できるか、それがいばらの道であったとしても楽しんで取り組めるか、ということを自問自答してみてください。

 

自問自答に、3秒でYESと答えられる場合は、「転職」することがキャリアを大きく花開かせることになるでしょう。

 

逆の場合は、「転職」という手段を取るのではなく、今の仕事の中で、もう一度、一皮むける経験をしてみること、たとえば、今取り組んでいる仕事を真剣にやり抜いてみることをおススメします。

 

「転職」はあくまでも手段です。45歳からのキャリアを考える時、「転職」することで得られるメリットを真剣に考えなければ、取り返しがつかない事態を招くことになるからです。

 

45歳からキャリアを変えるならば、失敗や後悔という気持ちを持ってほしくないと、私は心の底から願っています。