ビジネスパーソンとして40代をいかに過ごすか。これを意識するだけで、50代のキャリアの広がり方が変わってきます。20代、30代と社会人としての経験を積み上げ、40代はそれを基盤にして自分のチカラを発揮するときだからです。
一方、40代になるとそれなりに社会人力が身についてきているため、若い頃のように学ぶ姿勢が薄れるとともに謙虚な気持ちを見失いがちになります。その結果、業績はある程度あげているにもかかわらず、組織のお荷物になってしまう人がいます。
実は、人事は、組織のお荷物人材になる人の兆しをあらかじめ把握していることが往々にしてあります。
40代にして人事から「お荷物人材」として目をつけられてしまうことは、自分の存在価値を低くしてしまうため、絶対に避けなければいけません。しかし、自分が「お荷物人材」であるという自覚を持たない人が割と多くいるように感じています。
40代からのキャリアを広げるため、「お荷物人材」にならないためには、その特徴を認識しておくことが大切です。そこで、今回は「お荷物人材」の知られざる3つの特長をお伝えしたいと思います。
【目次】
その1:気分屋なヒト
機嫌が良いときは同僚への気遣いや配慮するものの、逆のときはあたりかまわず自分の不機嫌さを表現してしまう人は「お荷物人材」です。自分はある程度仕事ができるので、気分屋であることが許容されているとご認識しているため、このような態度を表したとしても認めてもらえていると勘違いしています。
周囲も「腫れ物に触れる」ような態度で接するようになるため、ぎこちない人間関係が生じてしまいます。
こういう人材は、他の部署でも引き取ってもらえないため、一つの部署に長く在籍しがちです。しかし、当の本人はこのことを自覚していないため、あたかも自分の実力が認められているとご認識していることが多いのです。
40代に相応しく、機嫌の良い時も悪い時も同じように立ち振る舞うことが大切です。
その2:慇懃無礼なヒト
相手に丁寧に接しているつもりでも、周囲からは慇懃無礼に受け取られてしまう人は、「お荷物人材」です。自分には答えがわかっているかのごとく振る舞い、それを言外に表現し、相手を見下すような発言をすることが多くあります。
「僭越ではありますが、〇〇〇ではないかと思います。」
「私ごときが申し上げることではないと思いますが、〇〇ではないかと考えます。。」
「老婆心ながら申し上げますと、〇〇した方がよいと思います。」
言っていることは正しくとも、受け手が素直に受け止められないことに無自覚であることが多いのです。
その3:人事部門を陰で批判するヒト
誰もが納得し満足する人事配置を実現したいと人事部門は考え苦心していますが、それを実現することは簡単ではないのが実情です。40代になると、社会人としての経験も増え、人事配置に関して「にわか評論家」になる人がいます。
「お荷物人材」になる人は、人事配置を批判するヒトです。当の本人は批判していることがよもや人事部門が把握しているとは思ってもいないことでしょう。
しかし、不思議なことに、「〇〇がこの前の人事異動、人事はまったく現場をわかっていない。」、「人事はなにを考えているのか」といった情報が人事部門に集まってくるのです。
人事配置のみならず、人事部門のとった政策を単純に批判するヒトについても同様に情報が集まってきます。
人事部門が全て正しいとは限りませんが、少なくとも人事政策は経営的な全体最適視点で実行されていることを認識することが大切です。それゆえ、直接人事部門に意見するならばまだしも、陰で人事部門を批判しそれが人づてに伝わってくることは必ずしも望ましいことではありません。40代にもなって、こういった事情を理解せず、自分が思うがままに批判する人は、「全体視点が欠けている、理解が薄い人」として捉えられます。それが「お荷物人材」として認識されてしまうのです。
まとめ
40代になって「お荷物人材」になることだけは、絶対に避けましょう。「お荷物人材」は、組織の中では、ある意味「めんどくさい人」と評価されてしまいます。そうい人材が組織の中で必要とされる機会は多くありません。
今回お伝えした3つの特徴を意識して、実りある40代を過ごしていただきたいと思います。