45歳を過ぎて転職できたとしても、転職後の会社で言動で「イタイ人」の烙印をおされてしまうことがあります。
会社は多くの候補者から「この人なら任せられるだろう」と考えて採用したものの、少なからず「イタイ人」を採用してしまうのです。
人事部の立場で観察すると、「イタイ人材」には特徴があります。45歳を過ぎて転職活動するうえで、自分が「イタイ人材」になりうる要素がある場合は、注意が必要です。仮に転職できたとしても、転職後の会社で「浮いた存在」になる可能性が高いからです。
そこで、45歳からの転職を失敗しないために、「イタイ人材」の3つの特徴をお伝えします。
自分の言動を振り返る参考にしていただければと思います。
【目次】
虎の威を借る人
「今から部長と個別に仕事の相談に行きます。」
「社長に呼ばれているので、席を外します。」
自分が上位役職者とのつながりを殊更に周囲にアピールしてしまう人がいます。
おそらく、早い段階で業績をあげたいという思いが強すぎるのか、上位役職者と直接やりとりしている自分の存在感を示したいのか、のいずれかでしょう。本人は意識せずしてしまうことが、自然と同僚と壁を作ってしまうようなものです。
他人の力を借りて自分の有能さを示すことは、ほんとうにチカラがある人のとる行動ではありません。
まして、転職直後にこのような言動をとると、ほぼ間違いなく周囲から浮いた存在になります。能ある鷹は詰め隠すのとおり、仮に上位役職者と連携して仕事をする場合でも、そのことを周囲に触れ回ることは避けなければいけません。
チェックポイント:自分のチカラで勝負しましょう。
言いづらいことをメールで伝えてしまうひと
「○○○ということについて、私は納得していません。なぜ、このような決定に至ったのか理由を教えてください。」
転職間もない頃はしっかりした人脈もできあがっていませんので、周囲とのコミュニケーションには十分配慮することが必要です。
しかし、信頼関係ができていない間柄の人に対しても、言いづらいことをメールで伝えてしまう人がいます。
たしかに、時間効率を考えるとメールでの意思疎通は理にかなっています。しかし、メールでの意思疎通は、お互いのことを知っている間柄であっても、言葉一つで誤解を生じやすいものです。
それゆえ、新しく会社に入った人が言いづらいことをメールで伝えてしまうと、あたかも「クレーマー」「権利を振りかざす人」のような印象を与えてしまいます。
実は、人事部には配属した部署からこの類の相談を受けることが多くあります。中途採用した人は悪意をもって送信したわけではないのですが、受け取った側はその対応に頭をなやませることが多いのです。
新しく入社した人が共に働く同僚の悩みの種になるようでは、その組織に馴染むことはできません。馴染むことができなければ、浮いた存在になります。
メールならば相手の顔を見ずに自分の言いづらいことを伝えやすいですが、言いづらいことほど直接会って伝えることが必要です。
謙虚に伝えることができれば、コミュニケーションを取るきっかけになり、お互いの考え方を知る絶好の機会になるからです。
転職直後は、言いづらいことをメールで伝えず、相手と会って伝えることが信頼関係を築く上でも大切です。
チェックポイント:直接会ってコミュニケーションしましょう。
不満を表情に出す人
転職直後はおとなしくしていても2ヶ月くらい経つと周囲にも慣れてきて、自分の「地」が出始めます。それは、等身大の自分を周囲に知ってもらうというメリットもありますが、自分のネガティブな部分の「地」が出ることには注意が必要です。
人の性格や気質はなかなか変わらない、と言われています。
自分が納得していないことや嫌なことに対して、言葉ではわかったと伝えていても、不満を表情に表す人は、「こまった人」の印象を周囲に与えかねません。
簡単なことではありませんが、不満を表情に出すことなく冷静に対処するように意識することが大切です。不満を表情に出す人は、知らず知らずのうちに組織に負のオーラを蔓延させてしまいものです。それは、自ら周囲との壁を作るようなものです。そうなると、周囲と馴染むことは難しくなり、徐々に浮いた存在になってしまいます。
45歳を過ぎた転職者は、年齢相応の落ち着いた立ち振る舞うことで品格を保つ必要があります。不満を表情に出すことは、それと対極のことですから、気をつけなければいけません。
チェックポイント: 不満げな表情を顔に出さないようにしましょう。
まとめ
- 自分のチカラで勝負する
- 直接会ってコミュニケーションする
- 不満げな表情を顔に出さない
45歳を過ぎた転職、失敗することは避けなければいけません。
転職した会社にいち早くとけこみ、自分の本来のチカラを発揮できるように、今回お伝えした3つのチェックポイントを参考にしていただければ幸いです。