4月に転職した方は、1か月が過ぎて少しずつ新しい職場に慣れ始めているのではないでしょうか。心機一転、新天地で意気揚々としている方もいれば、逆に転職にしくじったと気落ちしている方もいるでしょう。
45歳を過ぎた転職では、即戦力として期待されているので、早い段階で業績をあげることが求められます。それゆえ、緊張と焦りも相当たかまってきていると思います。
私も43歳で転職したときのことを思い出すと、人脈を築き上げていかなければならないことに一番苦労しました。いままで勤務していた会社ではそれなりの人脈がありましたが、転職でいったんゼロリセットしたわけです。会社に所属するということは一種の社会的資本といえます。その大部分を占めていた「会社への帰属」がなくなることは、慣れるまで想像以上に大変でした。
こういう状況のなかで、転職を後悔したり、失敗したということを感じやすくなっている状況でもあります。
どうすれば、こういう状況のなかで、対応できるでしょうか。
人事部にいる目線で、「転職後にうまくいけない人」の例をあげながら、”やってはいけない”をお伝えします。
【目次】
「ではの神」にはなるな!
前いた会社では
私の経験では
そういうやり方では
「ではの神」とは、ついつい前職での経験をひけらかしたり、押しつけたりする人のことです。
「では、では」というフレーズを多用することを揶揄しているわけですが、転職後にうまくいかない人が多用することが多く見受けられます。
本人は良かれと思っているものの、受け手はそう取らないことが往々にしてあります。
謙虚な姿勢に欠ける印象を与えてしまうからです。
「では」には転職後の流儀を否定するという意味合いも含まれてしまいます。人は自分のことを否定する相手をなるべくならば遠ざけたいものです。
「ではの神」に近づく人はおのずと低くくなるでしょう。ゆえに、転職後もうまくやっていけないのです。
マニュアルに頼るな!
仕事をある水準まで仕上げるには、仕事の進め方をマニュアルを通して確認する必要があります。
マニュアルを確認するプロセスは軽視できませんが、マニュアルに書いてないから「できない」とか、「わかりません」という言い訳は取るべきではないでしょう。
45歳を過ぎてからの転職者は、自分から情報を取りにいく姿勢が求められます。マニュアルに頼りすぎると、消極的な印象を根付かせてしまいます。
転職後の会社で、自ら居場所をなくしてしまうような行動は避けるべきでしょう。
ひきこもらない!
転職後の会社で存在価値のある人材になるためには、社内人脈を一日も早く築くことが必要です。
わかっていても、なかなか行動できない人は転職後の会社でうまくやっていけません。
会社は組織ですから、外から来た人をまずは観察することから始めます。はじめからオープンでないことの方が多いので、慣れるまでに時間が必要になります。
そのため、自分から組織の中に分け入っていかないと、受け入れてもらえません。
受け入れてもらえなければ、転職後の会社でうまくやっていけないのは明らかです。
転職後の会社でうまくやっていけない人は、意外とひきこもり状態を自ら作りがちなので注意しなければいけません。
まとめ
転職後の会社でうまくいくためには、2つのことに留意することをおすすめします。
謙虚に行動しよう
新天地で受け入れてもらわなければ、活躍する土台を失います。最初の2カ月は、転職後の会社の流儀を観察しましょう。
流儀はそれなりの経験値の積み重ねで出来上がったものであることが多いものです。転職後間もないうちに「ではの神」になると、「よくわかってもいないのに、なんだ」といった反感をかいかねません。
結果的に自分が損をしてしまいますから、謙虚な行動は転職後の会社でうまくやっていくためにとても重要になります。
ともかく話そう
自分から話しかける総量を増やすことは、転職後の会社で自分なりの結節点を作っていくことにほかなりません。
結節点が増えれば、自分とかかわりを持ってくれる人が増えることになります。つまり、人脈が広がります。
人脈を作ることに苦労しているならば、雑談から始めてもいいでしょう。
話しかけることは相手に興味関心があることを伝えることとも言えます。さらに、話しかけて会話が成立すれば、相手のことを理解できます。
相手となる人脈が広がることは、転職後の会社のことをよく知ることになり、仕事を進めやすくなります。
転職後の会社でうまくやっていける土台ができあがりますから、自分から話しかけることは重要な行動になります。
もし、転職後の会社でうまくやっていけてないと感じているならば、この2点を意識して、自分の行動を少しずつ変えてみることが効果的です。
小さな一歩から始めてみると、確実に状況は変わります。