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迷うことなく、転職を最終決断するために必要な3つの条件 その3 【最終回】

 

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順調に転職活動も終えて、退職することを伝えようとしているにもかかわらず、「迷い」がでることがあります。

 

45歳を過ぎた転職では、20代、30代のそれとは異なり、限られた機会を後悔しないようにしたいものです。

 

転職先の会社でうまくやっていけるか、不安に感じることは自然なことです。ようやくつかんだ転職の機会を失敗したくないという思いが「迷い」につながるからです。

 

どうすれば、「迷い」を最小化できるでしょうか。

 

3回に分けてお伝えしてきた『迷うことなく、転職を最終決断するために必要な3つの条件』。今日が最終回です。

 

45歳を過ぎた転職を後悔や失敗したと感じないためにも、あらためて自分の「気持ち」を整理してみましょう。

 

 

3つの条件 3つめは?

  

45歳を過ぎてからの転職では、3つの条件について自分自身で納得しておくことが大切です。

 

具体的には、つぎのとおりです。

 

1.資金繰り力
2.環境変化への適応力
3.自分の付加価値創出力

 

最終回の本日は、 「自分の付加価値創出力」 についてお伝えします。

 

【目次】

 

自分の人材力は?

 転職の迷いを最小化させる最大の要因は、自分の人材力を冷静かつ適正に見極められているかにかかっています。

 

「転職することで、新しい自分の可能性をつかめる。」

「いままでのキャリアをより発展させられる。」

「経験と実績を認めてもらえそうだ。」

 

どれもありがちな転職への理想ですが、「それはほんとうか??」という視点で見極めることがとても重要です。

 

なぜならば、転職活動を終えたとき、自分のチカラが思いのほか認められたことに高揚してしまい、自分のチカラを過大評価してしまうことがあるからです。

 

自分の人材力は、転職後の会社における「自分の付加価値創出力」です。したがって、

この見極めが甘いと、転職後の会社に貢献することができません。自分の評価も低い評価にとどまってしまうので、結果として苦しむことになります。

 

転職の最終段階で迷っている人の多くは、「自分の付加価値創出力」に自信を持てていません。「自分の付加価値創出力」が転職後の会社で通用するという確固たる事実を適切に自己評価できていないからです。

 

甘い見極めで転職を決断してはいけません。

 

付加価値創出力の公式から考えてみよう

  

私は、「自分の付加価値創出力」を算出する公式をつぎのように考えています。

 

(【基礎力】+【専門力】+【再現力】)×【人間力】

 

この公式にしたがって自分の仕事を振り返ってみると、自分の人材力を冷静かつ適正に見極めることができます。ポイントはつぎのとおりです。

 

【基礎力】

 

言うまでもなく、ビジネスパーソンとしての基礎的なチカラです。

 

「読むチカラ」「書くチカラ」「計算するチカラ」「ITリテラシー」「教養」をどの程度兼ね備えているか。

それは転職後の会社が求めているレベルにあるか。

 

自分のテクニカル・スキルを過大評価せず整理することがポイントです。

 

【専門力】

 

45歳を過ぎたビジネスパーソンとして、自分は「なに屋」であるかを示せるチカラです。

 

「人事労務が専門です」と言っても、人事という領域は広いため、より際立った専門力を示せることが重要です。

 

たとえば、「人事労務のうち、人事制度設計と定着が得意分野です」と示せれば、「なに屋」であるかは明らかになります。

 

医師の専門領域が細分化されているように、ビジネスパーソンとしての専門領域を具体的に示せなければ専門力があるとは言えません。

 

基礎力と同様に、テクニカル・スキルと言えます。

 

【再現力】

 「どのような状況下で」

「どのような課題と対峙し」

「それに対してどのように行動し」

「どのようなことを実現したか」

「その結果、得たことはなにか」

 

これらの視点で、自分の仕事を振り返ってみると、自分の仕事力は再現性があるものであるかを見極められます。

 

経験と実績から共通するチカラを見極めることで、自分が働く仕事環境が変わってもチカラを発揮できるか否かを見通すことができます。

 

再現力は、コンセプチュアル・スキル(論理思考力、問題発見・解決力、意思決定力等)と言えます。

 

【人間力】

 企業で働くうえで、周りの人と協業できることは極めて重要になります。

実績は上げるものの、周囲と軋轢を生む人は組織の中で疎まれる存在になります。

 

ゆえに、【人間力】を兼ね備えているか否かを冷静に見極めなければいけません。

 

対話する力、提案する力、統率する力、調整・交渉する力、指導する力

 

こういった観点で、自分の【人間力】を振り返ってみることをおすすめします。

 

「上司・部下・同僚との折り合いが上手くなかった」と感じている部分があるならば、転職を最終決断するときに、この【人間力】を見直さないと、転職後に苦しむことになります。

 

【人間力】は「付加価値創出力」のカギを握っています。

 

(【基礎力】+【専門力】+【再現力】)×【人間力】

 

が示すように、【基礎力】【専門力】【再現力】の和がプラスであっても、【人間力】がマイナスならば、すべてがマイナスになるからです。

 

「あいつ、仕事はできるけど、空気が読めなくて感じ悪いんだよな~」という人は、組織の雰囲気を悪くしているという点で付加価値を創出できていないのです。

 

転職後の会社で【人間力】が低いと評価されると、極めて悲惨です。

 

まとめ ~ほんとうの自分はどんな自分?~

「自分の付加価値創出力」を見極めることは、迷うことなく、転職を最終決断するためもっとも重要です。

 

医師が問診だけなく、血液検査やレントゲン検査という事実をベースに的確な診断をするように、自分の仕事の歴史を捉えてみましょう。

 

自分の仕事の歴史(仕事の事実)を大ざっぱに振り返る(問診)だけはなく、事実をもとにどのようなチカラがあるか(検査を通した事実確認)を細かく振り返るのです。

   

ほんとうの自分はどんな自分であるか、プラス面だけでなくマイナス面も冷静かつ適正に自己評価できれば、迷うことなく、転職を最終決断できます。