会社に勤めている人から相談されることのうち、自分の評価が低いという悩みを挙げられるケースがよくあります。
自分が高く評価されたいと思うことは決して悪いことではありません。評価されることは、自分が役に立っていることの表れで、人を前進させる原動力になるからです。
ただし、評価されないことが原因で自分の行動が止まってしまったり、モチベーションが下がってしまうことは、避けたいものです。
自己評価と上司からの評価は、必ずしも一致しません。
人事の現場にいると、自己評価の方が高く、そのギャップに悩まされる人を数多く見てきました。
他者の評価に対して、自分ができることはなんでしょうか。どうせならば、自分ができることを見つけたいものです。
【目次】
100点を狙おうとしない
多かれ少なかれ、高い点数を取ることが評価につながるという思い込みがあるものです。小学校から高校まで、学力テストで高い得点を取ることに価値があるものだという考えが刷り込まれている場合が多いからです。
この考えで仕事をすると、100点を狙うがあまり、目標達成水準を低く設定しがちになります。減点されず、確実に達成できる仕事に取り組みがちになります。
実はこの思考が自分の評価を下げてしまうことにつながります。
なぜなら、上司が想定している期待レベルよりも低いレベルで仕事をしていると評価されるからです。
したがって、上司とコミュニケーションをとり、自分の適切な目標達成水準を確かめるステップが重要になります。
多くの場合、自己評価が低いことで悩んでいる人は、このステップが欠けています。上司からの働きかけを待つのではなく、自分から動いてこのステップを設けることが大切です。
フィードバックを積極的に求める
多くの場合、「フィードバックは評価が確定した後に行われるもの」という思い込みがあるものです。
私は、そうは思いません。フィードバックは、時を選ばず、自分から求めるものだと考えるからです。。
フィードバックは、たとえて言うならば、モノを販売した後にお客様の声を集めることです。
自分では完成度が高いモノを作り販売した。お客様は満足しているはず。
自分とお客様の感じていることが同じであればいいのですが、お客様は完成度が高いと感じていないことはあり得ることです。このようなとき、モノが売れなくなると、自分の仕事が評価されていない、評価が低いと感じるのです。
この状態を打開するために、お客様からのフィードバックを受けることが一案として考えられます。フィードバックを通して改善すべきことが明らかになるからです。
お客様からのフィードバックは待っていても自分のところに来ません。自ら求めることで有益なフィードバックを集めなければならないのです。
自分の評価についても、その進捗を上司からフィードバックしてもらうように、働きかけることが重要になります。
上司からフィードバックを受けることで改善すべきことがわかりますし、なにより、コミュニケーションすることで目指す方向性を一致させることができます。
つまり、自分から上司とコミュニケーションをとるように働きかけることが重要になるのです。
まとめ
自分の評価が低いという悩みは、自分が精一杯やっているという自負からくるものです。
しかし、かりに評価を「他者が認めた価値」であるととらえるならば、自己評価通りにならないものです。
したがって、自分からフィードバックを積極的に求めることで、自己評価とのギャップを補正することができます。
上司からの評価が低いと感じるならば、積極的に上司とコミュニケーションをとることで、上司と目指す方向性を共有して、進捗を確かめあう間柄になることを目指すことが有効です。
40代になって、「自分の評価が低い」ということで悩んでいるならば、上司とのコミュニケーションをとり、自分へのフィードバックをうけることをおすすめします。
なぜならば、自分の改善点を客観的にとらえる機会になることと、上司との関係性も良くなるからです。結果として、自分の業績が上がる可能性が高まります。
自分の業績が上がれば、自分の「存在価値」も上がることになります。
是非、勇気をもって、自分へのフィードバックを求めてみてください。きっと目の前の景色が変わるはずですから。