「さざえさん症候群」
日曜日、さざえさんが放送される時間になると、明日から始まる一週間が憂鬱になる症状を面白おかしく病気にたとえたフレーズです。
私が社会人になった平成3年ごろから、「さざえさん症候群」というフレーズはありました。
おそらく、世の中で流布されるようになってから30年は経っているのではないでしょうか。
そもそも、なぜ日曜日の夜になるとモチベーションが下がると思いますか?
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土日が休みの場合、週末に楽しい時間を過ごしたため、月曜日から仕事場に行くということで、現実に引き戻されるから
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月曜日の朝に定例会議があるし、月曜日はなぜか通勤電車が混むから
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先週のしかかり仕事が山積みになっていて、それをこなさなければならないから。
他にもあるかと思いますが、「なるべくなら見たくない現実が、月曜日から始まってしまう・・」というネガティブな思いが根底にあるように思います。
でも、やるからには、ポジティブな思いをもって仕事に取り組みたいですよね。
【目次】
自分にとって、仕事って何か
月曜日から憂鬱だと感じることは、ある意味健全だと、私は考えます。
オンとオフをきちんと切り替えができていて、オフとオンのギャップがあることは致し方ないからです。さらに、仕事ができる人でも、休日の翌日と休日の前日を比べると、休日の翌日の方がモチベーションを上げるのに苦労すると言われています。
しかし、自分はプロとしてどんな仕事をしているか、ということにあえて視点を向けてみるとどうでしょうか。自分が仕事を通して何を実現したいと考えているかということに目を向けたとき、仕事をどう位置付けているか、ということを考えてみることが大切だと思うのです。
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その仕事、そもそも、おもしろいですか?
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その仕事の中に「やらなければならないこと」以外の「やりたいこと」はありますか?
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仕事は何のためにやっていますか?自分の成長のためですか?家族のためですか?
仕事は何のためにやっているか、立ち止まって考えてみると、仕事にかかわる自分のモチベーションの源泉を把握することができます。
「自分は何のために仕事をしているのか」を考えることは、日曜夜を憂鬱にならないためには、避けて通れないプロセスなのです。
モチベーションを上げる3つの方法
仕事にかかわる自分のモチベーションの源泉を把握したら、モチベーションを上げる具体的な方法論と照らし合わせることをおすすめします。
この具体的な方法論が、モチベーションを上げる3つの考え方です。
その1:行動予定を計画し、行動実績を記録する
頭の中でタスクが整理されていなくて、混在していると、週明けが憂鬱になります。
「めんどくさいな」「やることたくさんあるしな」という思いが、あれもこれと思い浮かび、どこから手をつければいいかがわからなくなるからです。
例えて言うならば、自分の頭のCPUをフル回転させても、処理が追いつかない状態です。
そこで、まずは、行動予定を計画することに着手することをおすすめします。行動予定を計画することで、予定が見えてくるため不安に感じる機会が物理的に減るからです。
これに加えて、行動実績も記録すれば、行動予定に対する現在地を確かめることができます。予定変更があったとしても、不安に感じる機会が減るのです。
その2:午前中の1時間をブロックする「前倒し作戦」
40代ともなれば、実務遂行だけではなく、企画系の仕事に携わる機会も増えてきます。企画系の仕事は、頭がクリアな状態であることが望ましいと言われています。
企画系の仕事を任されているにもかかわらず、その時間を確保できていなくて、進捗が思わしくないと、週明けが憂鬱になります。
そこで、企画系の仕事こそ、午前中に前倒しして取り組む。なぜならば、午後になると、どうしても頭も身体も疲れがでてきます。眠たくなったり、肩がこったりして、集中力が低下してしまうからです。
あえて午前中に1時間程度、考える時間を確保することで、クリエイティブな仕事にポジティブに取り組めるようにするのです。
その3:めんどくさい案件ほど、即効対処する
「ちょっと、後でやろうかな。」「関係する人も多いから、もう少し自分で考えをまとめてから提案しよう。」
めんどくさい案件ほど、取り組むまでに時間を要してしまうことがありますよね。こういう案件がたまってくると、週明けが憂鬱になる可能性が高くなります。
ここは単純明快に、めんどくさい案件ほど、即効対処することを意識することをおすすめします。
これを意識すると、案件に対して即効対処する癖がついてきます。めんどくさい案件ほど即効対処することで、案件が形として進みます。対処せず、止まっているよりも心理的なストレスは減るはずです。
心理的な負担が減ることが、ネガティブな思いを軽くするのです。
まとめ
40代にもなると、役割や責任が大きくなりますから、当然のこととも言えますし、「面倒な案件」を抱えていることは「存在価値」の証とも言えます。
それゆえ、自分の「存在価値」をより高めていくためには、日曜夜に憂鬱にならならセルフマネジメント術を身につけたいものです。
自分の仕事を振り返ってみると、「面倒な案件」をたくさん抱えていることを再認識したと思います。
今回お伝えしたモチベーションを上げる3つの考え方を参考にすると、仕事がテンポよく循環しはじめます。テンポよく仕事が進んでくるのです。
この状態になると、日曜夜に明日のことを思っても、憂鬱にならずに、「さ~て、明日はなにから手をつけようかな。」という気持ちになります。
このようにセルフマネジメントができれば、業績は上がるでしょう。モチベーションの高い人を周囲の人はリスペクトするので、周囲からも一目置かれる存在になるはずです。
40代をより良い時間にして、自分の存在価値を高めてみませんか!