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【他言厳禁!】キラリと光る書類選考。人事が教える、他者より一歩抜きん出るためのSTAGEの法則

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映画「海賊とよばれた男」のなかで、印象に残っている1シーンがあります。


事業がうまくいかず、もう諦めるしかないと愚痴をいう部下に、主人公が言った一言です。


「熱が足りんのよ!」


困難を乗り越えていくためには「なんとしても、やりとげる」という情熱が必要であることを認識した部下は、その後、事業を軌道に乗せるというストーリー展開です。


40代のキャリア構築を考えるとき、情熱に加えて、「なに」をキャリアの核にするか、自分で決めることが大切です。


この点で、40代からのキャリア構築は、あたかも会社が戦略を立案するがごとく、自分の戦略を立案していくことになります。


戦略を立案・実行していくためには、少なくとも、つぎの点を確かめる必要があります。

 

1.自分が向かいたい方向
2.実現にむけたリソース(時間・お金)の配分
3.自分に内在している能力やスキル(ポテンシャル・エネルギー)
4.実現したい成果
5.実現に向けた情熱

 

ポテンシャル・エネルギーの意味は、『物体がその位置にあることで潜在的にもっていると考えられるエネルギー。例えば地球上で、地表からある高さにある物体が地表に対してもつポテンシャル-エネルギーは、質量・高さ・重力加速度の積で表される。位置エネルギー。』(大辞林第3版)です。もともと理系用語ですが、人材要件に”たとえ”ることができると考え、このように書きました。


このなかで、とくに「自分のポテンシャル・エネルギー」の掘り下げが不十分だと薄い内容の職務経歴書になります。

 

そうなると、書類選考で、まず選ばれません。

 

どうすれば書類選考で選ばれるのか。書類選考がとおらず悩んでいる方がいらっしゃいます。


ポイントをハズさず書類選考を通過して選ばれる職務経歴書を作りたいものです。

 

今回は、そのためにハズせない1つのポイントをお伝えします。

 

【目次】

 

そもそも人材要件って何?

 

職務経歴書を見て、「会ってみたい!」と感じる人は、人材要件の要素を的確にとらえて、自分のキャリアを表現しています。 

 

具体的には、求められる人材要件を、あたかも数式のごとく、つぎのようにとらえているように感じます。

 

人材力={(基礎力)+(専門力)+(再現力)}× 人間力 

 

おそらく、意識せずに職務経歴書にこれらの4つのチカラを自分のキャリアと関連させて書き込んでいるのです。

4つのチカラは、“要するに”どんなチカラか。その概要は、つぎのとおりです。

 

基礎力とは、基本となる能力、知識・スキルです。

 

例えば、文書作成能力、コミュニケーション能力、協働する際の調整能力といったビジネススキル全般のことです。

 

40代の人には、基本力は備わっていることが前提となります。

 

専門力は、仕事をする上でその人の特長を表すチカラです。

 

長年経験してきた職種であったり、保有している資格であったりします。40代の人の場合、長年経験してきた職種における専門力について言語化できると強い武器になります。

 

たとえば、経理の経験が長ければ、単に「経理専門」とせず、「数字を読み解き経営指標化することを専門」と言語化するのです。

 

再現力は、問題提起力や問題認識力、課題解決力といった変化への柔軟な対応を可能とするチカラです。

 

いわば、その人の「時頭力」とも言えます。

 

事案を複眼的にとらえたり、経験や将来見通しを踏まえて分析したりすることとも言えます。再現力とは、基礎力と専門力の裏づけとなるチカラを、環境変化に応じて発揮できることを意味します。


再現力は業績を挙げるという点で最も重要視されるチカラです。

 

たとえば、複数の部署で業績を上げた実績があれば再現力を証明できます。

 

人間力は、年齢を問わず必要になるチカラです。一言でいうと、「人としての信頼性」です。

 

信頼は携わってきた仕事の一つひとつの積み重ねで磨かれ、身につくものです。したがって、それは品格として言葉や態度に如実に表れます。 

 

STAGEの法則

 

40代で求められる人材・存在価値のある人材は、さまざまな環境変化においても業績を創出できる人材です。

 

一発屋的な業績の挙げかたではなく、業績を挙げ続ける可能性を持つ人材ということです。 

 

そのためには、問題提起力や問題認識力、課題解決力を発揮して業績を挙げた実例を端的に示すことが求められます。

 

端的に示すためには、自分の挙げた業績のうち、「これぞ!」と思う仕事を2、3挙げ、STAGEの法則で整理すること得策です。(STAGEの法則は、それぞれの段階の頭文字をとったものです。)

 

  1. Situation;どのような立場、役割で仕事に携わったのか。仕事にあたったときのシチュエーションを掘り下げる。 
  2. Trouble;仕事に携わったときに生じたトラブルはどのようなものであったか
  3. Action;そのトラブルに対して、どのようなアクションをとったか
  4. Goal;アクションをとった結果、どのような成果(ゴール)を得たか(この成果は失敗でも成功でも構いません)
  5. Epilogue:仕事を通して得たことは何か (エピローグ)

 

 このSTAGEの法則に沿って整理すると、「再現力」を一つのストーリーとして言語化することができます。

 

職務経歴書に記載する際の具体性が強調されるのです。

 

つまり、どういう効果がある?

 

ストーリー化できると、自分の業績を単なる文字だけではなく、そのときの臨場感を伴って表現することができるため、具体性と迫力が増すのです。

 

さらに、書類選考を通過した後、面接でも活躍してくれそうな可能性を感じさせる効果があります。

 

たとえば、このような感じです。

 

S:複数の部局をとりまとめ、総勢30人のプロジェクト推進の工程管理を任された。

T:各部署の認識違いにより、納期直前に条例違反につながる事項が発見された。専門外のためみおとしてしまっていた。

A:条例の解釈を顧問弁護士を交えて検討、各部署と連携して最小限の手戻りに留めることができた。

G:結果的に当初納期から2週間工程が遅れたが、重大な条例違反を未然防止できた。

E:仕事を進めるうえで、タスク遂行の認識合せの重要性と専門外であっても法令のほかに条例も俯瞰することが必要だということを学んだ。

 

この事例でいうと、認識合せの重要性で改善すればよかったことと、自分の専門外に視点をもつことが重要であることを自分の学びとして表現できます。それゆえ、成功した経験だけではなく、失敗した経験も活かすことができるのです。

 

このような事例をもとに「再現力」を掘り下げることができると、職務経歴書に厚みができあがるのです。

 

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まとめ

 

書類選考を通過して選ばれる職務経歴書を作るとき、これだけは押さえておきたいポイントは、「再現力」の掘り下げ方です。

 

ここを押さえておけば、「基礎力」「専門力」「人間力」も掘り下げることができます。

 

自分の実績をSTAGEの法則で掘り下げ、職務経歴書に書き込むこと。そうすれば、書類選考を通過して選ばれる確率は上がります。

 

自分の大切なキャリア。

 

丁寧に掘り下げて、良い結果につなげたいですね。