2020年は東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。開催に向けて日本経済も刺激されているようです。
2016年度は転職者数が306万人となったとのこと。
7年ぶりに300万人の労働力の移動があったこと、2020年には労働者の50%が45歳以上になることからも、今後中高年の労働市場は売り手市場になるでしょう。
ところで、転職市場が活発な動きを見せるものの、入社以来、一つの会社で働くことを是としてきた45歳以降の世代にとって、転職は難しさを伴うものです。
とくに、ホワイトカラーとして働いてきた人は、「転職したいけど、転職したくない」という思いを持ち、大切な時間という資源を浪費してしまいます。
「転職したいけど、転職したくない」という堂々巡りに時間を費やすのは、やめたいものです。
そこで、今回は、転職することなく、自分の会社人生をバージョンアップさせる2つの方法をお伝えします。
【目次】
1. なぜ、堂々巡りしてしまうのか。
実は、「転職したいけど、転職したくない」という自己矛盾した相談を受けることがよくあります。
45歳を過ぎると、人それぞれに事情が異なるので、一概には言えませんが、主たる要因は「自己重要感」が満たされていないことにあると感じます
たとえば、 「自己重要感」が満たされれば、「今の会社で徹底して貢献しよう。(転職したくない)」とか「別の会社で新しい挑戦をしてみよう。(転職する)」といった具体的な行動につながります。
しかし、自己矛盾が生じている場合は、他者からの承認を得られていないため「自己重要感」が満たされていない状態に陥ってしまいます。
「今までこんなにがんばって実績も上げてきたのに、会社は何も評価してくれない。。。」
「○(まる)がほしいのに、なぜか×(ばつ)ばかり見せられる。。。」
「今の会社での先行きは見えてしまったけど、別の会社での先行きも見えてこない。。。」
このような「自己重要感」は、なにかのきっかけで解消されない限り、満たされるとはないでしょう。おそらく、定年退職するまで堂々巡りは続いてしまうことでしょう。
堂々巡りしてしまうのは、自分で自分を認めきれていないことに要因があるのです。
2. (ステップ1)現状の自分を認める
転職することなく、自分の会社人生をバージョンアップさせる最初のステップは、現状の自分を認めることです。
たとえば、理想的な自分は、「昇進して同期と比較しても遜色ない役職についている」ことを求めているけれども、現状の自分は、「それと正反対」である場合を想定してみてください。
現状の自分と理想的な自分のギャップを感じることはよくあることです。
このギャップが広がれば広がるほど、現状の自分に疲れてしまいます。
最初のステップは、ギャップがあることを踏まえて、現状の自分を受け入れることが大切です。
理想的な自分は、「昇進して同期と比較しても遜色ない役職についている」ことを求めているけれども、現状の自分は、「部下もいなく、専門職的」である場合。
この場合、自分を「自分が培ってきた経験を次の世代に伝える」こととして捉えてみるのです。
自分の捉え方を変えることで、自己認識にかかわるギャップを解消していくのです。
3.(ステップ2)仕事環境における立ち振舞いを見直す
つぎのステップは、今の仕事環境における「関係性(つながり)」を見直すことです。
会社そして上司・同僚・部下といった環境との相性を振り返ると、仕事がしやくすなる可能性が変わります。
たとえば、人見知りであったり、他者と交わろうとしなかったり、内向き志向だったりすることが要因で、周囲との距離ができてしまっていることがありうるのです。
仕事をするうえで、会社そして上司・同僚・部下といった環境とのかかわり方は軽視できません。
自分を変えることで、自分を客観的に捉え「自分の見られ方」を意識するようになると、自分を取り巻く環境が変化して見えてきます。
周囲との関係性を変自分の捉え方を変えることで、仕事における環境認識を変えていくのです。
4. まとめ ~自分を認めることがはじまり~
職場は実績を出す場所であることを再認識し、しかるべき実績を上げるための行動を考えることが大切です。
自分の役割を認め、仕事環境におけるつながりを大切にする。
そして、今自分ができることを考える時、今の会社で貢献できることが見えてくるのではないでしょうか。
現状の自分を認め、周囲との関係性(つながり)が強くなれば、しかるべき実績が出せ、周囲からの承認も得られる可能性が高まるはずです。
そして、なによりも、今の会社で自分の「活かし場」が見つかるはずです。
自分の「活かし場」が見つかれば、自分で自分を認めることができます。会社人生をババージョンアップさせることができます。
そして、「転職したいけど、転職したくない」という堂々巡りに時間を費やすことはなくなります。